現代の生活空間にはさまざまなデバイスが発する無線信号やWi-Fiがあふれていますが、これらは肉眼で見ることができません。「QuadRF」はそんな無線信号を可視化するRaspberry Pi搭載デバイスで、テクノロジー系YouTuberのジェフ・ギーリング氏が実際に使ってみた様子を紹介しています。

ScaleRF | Taking phased arrays to the next level

https://scalerf.com/

Seeing The World In Radio Waves With The QuadRF | Hackaday

https://hackaday.com/2026/06/20/seeing-the-world-in-radio-waves-with-the-quadrf/

QuadRF can spot drones and see WiFi through my wall - Jeff Geerling

https://www.jeffgeerling.com/blog/2026/quadrf-can-spot-drones-and-see-wifi-through-my-wall/

This radio can see through walls - YouTube

QuadRFは無線周波数信号(RF信号)を受信して前処理するためのピコ秒レベルのタイミング制御が可能なLattice ECP5 FPGAボードと、追加処理を行うためのRaspberry Pi 5という2枚のボードを使用したソフトウェア無線キットです。今回ギーリング氏は、QuadRFの開発者であるマーティン・マコーミック氏に直接連絡を取り、テスト用にQuadRFのプロトタイプを送ってもらったとのこと。



RF信号を処理するボードには4つのパッチアンテナがあり、それぞれ4.9GHz〜6.0GHzの周波数帯で送受信が可能。



中身はこんな感じ。5Gbpsを超えるデータレートでの低遅延ソフトウェア無線ストリーミングを行うために、Raspberry Piのカメラおよび画面用の高速通信規格であるMIPIを使用しています。MIPIはRaspberry PiのRP1チップを介して5Gbpsを超える低遅延の全二重データ転送を処理可能で、USBよりもシンプルで信頼性が高く、RFボードへのハードウェアコストはほとんど増加しないとのこと。



QuadRFの電源を入れるとRaspberry Piが起動してWi-Fiホットスポットを作成します。ここから専用のウェブサイトにアクセスすると、RF信号の可視化ツールや独自のAR(拡張現実)ビジュアライザーといったさまざまなアプリを起動できるそうです。実際にギーリング氏は、自分のスタジオ内でさまざまなデバイスのRF信号を検出するテストを行っています。



スピードテスト実行中のスマートフォンにQuadRFを向けると、スマートフォンの周囲を飛んでいるRF信号を検出でき、PC画面上に視覚化されます。



壁の向こうを飛んでいると思われるWi-Fi信号も検出可能。



バッテリー電源パックとスマートフォン用マウントを使ってスマートフォンを接続すれば、スマートフォンの画面でリアルタイムでRF信号を確認しながら歩くこともできます。



スピードテスト実行中のノートPCにQuadRFを向けると、現実世界のカメラ映像と検出したRF信号をリアルタイムで重ね合わせることが可能です。



ギーリング氏は父親と協力して、屋外を飛ぶドローンの位置をRF信号を使って追跡できるかどうかテストしました。



空を飛ぶドローンにQuadRFを向けてみるとこんな感じ。右下のアプリ画面を見ると、ドローンが飛んでいる領域にRF信号が紫色で表示されていることが確認できます。



QuadRFはクラウドファンディングサイトのCrowd Supplyで予約注文が可能で、基本キットの価格は送料別で499ドル(約8万900円)となっています。なお、QuadRFは電波を送信する機器であり電波法の対象となるため、日本国内で送信に使う場合は当局への届け出などの手続きが必要とのことです。

QuadRF | Crowd Supply

https://www.crowdsupply.com/scale-rf/quadrf