プレミアリーグは13日、各地でシーズン最終戦が行なわれた。プレミア残留を賭けてマンチェスター・ユナイテッドとのアウェイ戦に挑んだウェストハムは、FWカルロス・テベスのゴールで1−0の勝利を収めた。この結果、ウィガンとの一戦で1−2の敗戦を喫したシェフィールド・ユナイテッドの降格が決定。ウィガンと勝点38で並びながら、わずか1ゴールの得失点差でプレミアの舞台から去ることが決まったシェフィールド・ユナイテッドのニール・ウォーノック監督は試合後、ウェストハム戦をベストメンバーで戦わなかったマンUのアレックス・ファーガソン監督に怒りの矛先を向けている。

「非常に悲しい結果となってしまった。言葉では表現出来ない…。たった1ゴール差で降格が決まるなんて、簡単には受け入れられない。ここ数週間の状況を考えると、余計に辛さが増すよ。サー・アレックスには失望した。クリスチアーノ・ロナウドや他のスタメン選手を起用するものばかりと思っていた。しかし、結果は結果だ」

 この個人攻撃に、ファーガソン監督は反撃している。

「私のメンバー選考は何も間違ってはいないはずだ。実戦を渇望する選手たちをプレーさせたんだ。それに、試合のデータをみれば、我々の負けが不運な結果であったことがニールにも分かってもらえるだろう」

 一方、シーズン最終戦でリーグ残留を決めたウィガンのデイビッド・ウィーランは、FWテベスの移籍問題で規則違反が発覚しながら、ウェストハムに罰金処分しか課さなかったプレミアリーグに抗議。勝点剥奪の処分を課すべきと主張する降格チームのシェフィールド・ユナイテッドやチャールトンに同調している。

「我々はシェフィールド・ユナイテッドとチャールトンを後押しする。今回の件では、彼らの主張こそが正義だ。ウェストハムは勝点を削減されるべきだし、来シーズンのプレミアリーグでプレーすることは許されるべきではない。シェフィールド・ユナイテッドの会長にも、『あなた方を後押しするから、早く行動に移すべきだ』と言っておいた。我がクラブの残留が決まって嬉しいが、私はシェフィールド・ユナイテッドにも残留して欲しかった」

 今シーズンの熾烈な降格争いを繰り広げた下位クラブの多くは、ウェストハム残留の不当性を今後も訴え続けるようだ。すでに幕を閉じた2006-07シーズンのプレミアリーグだが、ピッチ外での争いは今後も激しさを増していきそうだ。