機能しないチーム、輝きのないフットボールで一時はファンから解任を望む声まで上がったレアル・マドリーのカペッロ監督。その去就問題が大きく取り沙汰されていた同監督だが、ここにきてようやくレアル・マドリーファンの信頼を得たようだ。火曜日のチーム練習ではカペッロ監督に対し「ファビオ、残ってくれー!」と叫ぶファンの声も聞かれた。

 “Marca.com”が行ったアンケートでも今シーズン終了後、優勝する、しないに関わらず、53.69%(4万3000人以上)のファンがカペッロ監督は続投すべきと答え、逆に辞めるべきと答えたのは全体の46.31%となった。つまりファンの半数以上がカペッロ監督の続投を願っているということだ。

 リーガの終盤にきて調子を上げてきたレアル・マドリー。ここ7試合で6勝1敗と好結果を残し、前節には直接のライバル、セビージャを退け2位に浮上。首位バルセロナに勝ち点2差と肉薄し、逆転優勝の夢をつないでいる。この3シーズン、栄光から見放され悔し涙を飲んできたファンの期待が否が応でも高まるのも無理はない。さらに、ここ7試合で16得点と試合内容でもファンを納得させ、フィジカル、内容面でもライバルらを引き離している。

 カペッロ監督が求めるチームスピリッツが浸透し、レアル・マドリーは一致団結し戦っている。不振に喘いだ時には見られなかった姿でもある。そういう意味ではカペッロ監督の功績は大きいと言えるし、続投を望む声が上っても不思議なことではない。ファンの夢に応え、ともにシベレス広場で優勝を祝うことができるか?残り5節、一試合一試合での戦いに注目だ。

(スペイン通信)