リーグ・アン優勝8度を誇るナントが来シーズン2部に降格することが決まった。デシャン、デサイー、カランブー、マケレレなど、フランス代表の名選手を数多く輩出してきた名門「カナリア軍団」。1963年から44シーズン連続で1部在籍というリーグ記録が今シーズンで途絶える。

 残り3試合となった9日の第36節、ナントは3位のボルドーを敵地ながら1-0で下したが、1部残留をかけて争うニース(17位)、バランシエンヌ(16位)がともに勝ち、17位に勝ち点で7ポイント差をつけられたナントの2部降格が決定した。この日の試合で敗れた19位のスダンも降格が決まった。

 2000-2001年のシーズンに8度目のリーグ優勝を果たしたナントだが、過去2シーズン続けて終盤で2部落ちの危機を辛うじて脱してきた。今シーズンは開幕から下位に低迷、これまで15位が最高だった。シーズン中に2度の監督交代、GKバルテズのシーズン途中の加入と退団、と絶えず揺れ動き、チームがまとまることはなかった。

 開幕前には、バモゴ(マルセイユ→現セルタ・デ・ビーゴ)、トゥーララン(現リヨン)、ランドロー(現パリ・サンジェルマン)といった主力選手を失ったのが響き、冬季の補強も思うようにいかなかった。

 サポーターからは、大株主であるダッソー・グループ(傘下に戦闘機メーカーのダッソー・アビアシオン、日刊紙フィガロを発行するソクプレスなど)の責任を追及する声が上がっている。