6日のプレミアリーグでアーセナルとのロンドン・ダービーを戦ったチェルシーは、1−1のドローで試合を終えた。この結果、2位チェルシーとの勝点差を7に広げたマンチェスター・ユナイテッドが、リーグ戦2試合を残して2003年以来の優勝を決めた。次節に控えたマンUとの直接対決までタイトル争いを引き伸ばせず、リーグ優勝を逃した指揮官のジョゼ・モウリーニョだが、シーズンをともに戦い抜いた選手たちの健闘ぶりに称賛を送った。

「タイトルは逃したが、昨年、一昨年と優勝したとき以上に、誇りをもってシーズンを終えることができる。シーズンを通して、私の選手たち全員がヒーローだった。今日の試合は皆の記憶に残るものとなるだろう。チェルシーがいかに偉大なクラブであるかを証明できたはずだ。ベストチームが優勝したかどうかは別の問題だ。最も多く勝点を獲得したチームが優勝するのは事実だから。いずれにしても、優勝チームの選手や監督、そして彼らのファンや首脳陣におめでとうと言いたい」

 さらにこのポルトガル人監督は、チェルシーがタイトルを逃した要因として、センターバックのリカルド・カルバリョをカバーできる人員に欠けていたこと挙げた。

「今シーズンは、守備陣の人員不足という問題を抱えていた。リカルド・カルバリョの代わりを務めるDFがいなかったのだ。ただし、今はそんなことを言っても仕方がない。私は選手たちを誇りに思っている。通常、ディフェンディング・チャンピオンが連覇を逃すのは、モチベーションの欠如が原因であることが多い。しかし、我々は最後までタイトルを諦めずに戦いつづけた。本当に素晴らしいチームだったと思う」

 準決勝で敗退を喫したチャンピオンズ・リーグに加え、3連覇を目指したプレミアリーグの優勝も逃したチェルシー。ともに戦った選手やチームスタッフを称えるだけでなく、優勝チームにも祝福の言葉を送るなど、スポーツマンシップの姿勢を垣間見せたモウリーニョだが、マンUとの対戦を控えるFAカップの決勝戦では、リベンジの意味も込めて全力でタイトル奪取を狙うに違いない。