レアル・マドリーとセビージャ、リーガ優勝争いの直接のライバルである両チームが6日、サンティアゴ・ベルナベウで激突する。前日行われた試合では首位バルセロナが0−2でレアル・ソシエダを下し、勝ち点3を獲得しポイントを65と伸ばした。両チームにとってバルセロナにぴったりくっついていくためにも勝ち点3が欲しいところだ。

 この大一番に向けて両チームは調子を上げている。レアル・マドリーは、前節のアウェイでのアスレティック・ビルバオ戦で1−4と快勝し、ここ最近の5試合で4勝1敗、勝ち点12を挙げ一時は絶望視されていた優勝への可能性を開いた。そして、故障者がそれぞれケガから回復し、ここへきて主力選手が揃ったことも大きい。ベッカムのイエローカードが取り消されセビージャ戦で起用可能になったことは、カペッロ監督にとって大きなメリットだ。ビルバオ戦での勢いそのままに、ビルバオ戦でのメンバーをそのまま起用しそうだ。ディフェンスラインにはセルヒオ・ラモスとカンナバーロがCB、左サイドにはミゲル・トーレス、右サイドにはシシーニョが入り、セビージャの攻撃を最終ラインを食い止める。ボランチに入るディアラとエメルソンが、ボール奪取とコントロールに長け、攻撃的プレーに絡んでくるセビージャのポールセンをいかに抑えるかがポイントとなる。また、ビルバオ戦で2得点を挙げ、通算18ゴールと得点王ランキングのトップに立つカヌーテ(セビージャ)とディエゴ・ミリート(サラゴサ)に1ゴール差に迫ったファン・ニステルローイがチームを勝利に導くゴールが生まれるかにも期待がかかる。

 対するセビージャも前節のエスパニョール戦で3−1と勝利を収め、いい形でベルナベウに挑むことになる。しかし、DFの要ハビ・ナバーロ、そしてアドリアーノが負傷者リスト入りし、さらには右足に違和感を訴えるヘスス・ナバスが欠場、招集入りしているとはいえ恥骨炎に苦しむカヌーテも出場が微妙な状態、とセビージャの台所事情は厳しい。3日にはオサスナとのUEFAカップ準決勝を戦っており(セビージャが決勝進出)、中2日で迎えるレアル・マドリー戦に選手の疲労具合も気になるところだ。しかし、リーガ、国王杯、UEFAカップと3冠の可能性のあるセビージャのメンタル面は充実しており、疲れをふっとばすに十分なモチベーションもある。スピードあるアウベスの攻撃参加にルイス・ファビアーノ、ケルジャコフが加わり波状攻撃をしかけることになるが、2トップの一角には前半戦でのヒーロー、チェバントンというオプションもある。

予想スタメンは以下の通り:

<レアル・マドリー>
カシージャス、シシーニョ、セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、ミゲル・トーレス、ベッカム、エメルソン、ディアラ、ロビーニョ、ラウル、ファン・ニステルローイ

<セビージャ>
パロップ、ヒンケル、アイトール・オシオ、エスクデ、ダビ、ダニエウ・アウベス、レナート、ポールセン、プエルタ、ルイス・ファビアーノ、ケルジャコフ

 首位バルセロナが勝ち、勝ち点を65に伸ばし、両チームにとって負けられない状況となった。バルセロナにひったりくっついていくのはレアル・マドリーか、セビージャか、好勝負が期待される。終盤戦屈指の好カードは6日、現地時間夜9時にキックオフだ。

(スペイン通信)