プレミアリーグの首位を走るマンチェスター・ユナイテッドは、5日のマンチェスター・シティ戦で1−0の勝利を収めた。この結果、6日のアーセナル戦で2位チェルシーが敗れると、マンUの優勝が決定する。今シーズンは無冠の屈辱を味わいながら、皮肉にもタイトルレースの行方を左右する存在となったアーセナルのアーセン・ベンゲル監督は、「勝つことしか頭にない」と語り、どちらのチームにも肩入れする気はないと断言した。

 チャンピオンズ・リーグ(CL)準決勝で敗退が決まったばかりのチェルシーについて、ベンゲルは「彼らの痛みは分かる」とコメント。しかし、来シーズンの巻き返しを狙うフランス人監督は、ロンドン・ダービーとなる直接対決で負けることは許されないと語った。

「チェルシーのCL敗退は私も残念に思う。選手や監督が感じる痛みは理解できるよ。チェルシーがどれだけリッチなクラブであっても、それは変わらないはずだ。ただし、我々にとって、6日の試合はチェルシーを倒す絶好のチャンスなんだ。再びトップを目指すためにも、彼らに勝利して、我々の力を証明したい。とにかく、勝つことしか考えていないよ。それは、もし相手がマンチェスター・ユナイテッドであったとしても同じことだ」

 前回、この両チームが対戦したのは、2月に行なわれたリーグカップの決勝。ともに退場者を出すなど、荒れた展開となった試合で、アーセナルは1−2の敗戦を喫し、準優勝に甘んじている。今回の対戦で、今シーズン3度目となるロンドン・ダービー。今シーズンは脇役に徹さざるを得なかったアーセナルにとっては、チェルシーへのリベンジを果たすだけでなく、来シーズンの覇権奪回に向けて存在感を誇示する絶好のチャンスとなる。