マンチェスター・ユナイテッドからサラゴサにレンタル移籍中のU-21スペイン代表DFジェラール・ピケは、今シーズン終了後にレンタル期間が終わりマンUに帰ることになる。マンUもピケを取り戻そうと考えており、彼自身も戻るべきであることは分かっている。しかし、ピケに残って欲しいサラゴサは少なくともあと1年のレンタル延長に向け可能な限りの手を尽くそうとしている。

 来シーズンのチャンピオンズリーグ出場圏内に入るためにも今はリーガに集中したいと考えるピケは、この件に関して今のところは静観している。マンUに戻るかどうかについてはシーズンが終わったら決めると明かしたピケだが、サラゴサに残ることもあり得ると示唆。

「僕には2つのオプションがあり、それは僕によって良いものだよ。サラゴサもマンチェスターと同じように魅力的なクラブ。ここでは愛情や、チームで重要な選手だと感じることができる。それは選手にとって重要なことでもあるんだ」とコメントしたピケは、「チャンピオンズリーグのテーマソングをここで聞くのも夢だね」とサラゴサに残る可能性があることもほのめかしている。

 サラゴサではビクトル・フェルナンデス監督指揮の下、レギュラーに定着し、本来のポジションであるセンターバックの他にもサイドバック、守備的MFをこなすなどユーティリティ性を見せ、同監督の信頼を勝ち取っている。マンUに戻れば第3のセンターバックとして出場機会も減ることは明らかだが、抜群の読みと展開力が売りでリオ・ファーディナンドの後継者と目され、この1年間コンスタントに出場することでさらに成長したピケをマンUが来シーズンの構想に組み込み、起用してきたいと考えるのも当然だ。

 そのピケだが、3日の練習中に右足首を捻挫し、練習のリタイアを余儀なくされた。もっとも彼自身は日曜日のラシン戦への出場を諦めていないようで、ビクトル・フェルナンデス監督もケガの回復具合を待ち、招集するか否かを決めるようだ。

 マンUに帰るのか、それともサラゴサに残るのか、将来を嘱望されるピケはどんな決断を下すのだろうか?

(スペイン通信)