ここ数日、スペインメディアはロナウジーニョの体重増加説を大きく取り上げ、ロナウジーニョの不調と結びつけこれを批判してきた。しかし、ロナウジーニョは24日のアスレティック・ビルバオ戦では本来の輝きを取り戻し、自身はノーゴールに終わったものの2ゴールに絡む活躍を見せチームの勝利に貢献。前半で3ー0としたバルサは早々と勝負の行方を決め、後半は戦意を喪失したアスレティック相手にロナウジーニョがスーパープレーを連発。誰もが見たかったロナウジーニョの姿がそこにあった。ロナウジーニョは多くの批判に対しピッチの上で答えを出したのだ。

 試合終了後にアスレティックのジェステとユニフォームを交換したロナウジーニョはリバプール戦後同様に上半身裸のままピッチを後にしたが、この時ロナウジーニョは笑みを見せながら短パンを少しずり下ろし、胴回りを強調。このパフォーマンスで一連の体重増加報道を皮肉った。この噂に対するロナウジーニョなりの答えだったと言える。

 試合後、報道陣から体重増加について質問されたロナウジーニョは「僕が太っていると思う?」と笑顔で切り返す余裕を見せたが、「〈体重増加の報道には〉さすがに気分は悪かった。それにどこへ行っても、みんなに“あんまり食べ過ぎないように”って言われたんだ。傷ついたよ。本当のことじゃないからね。鏡で自分の姿は見ているし、前と変らないよ。でも、こういう批判が逆に僕のモチベーションを上げてくれた」とコメント。体重増加説を自らきっぱり否定した。
 
 24日はロナウジーニョの息子ジョアン君の2回目の誕生日であり、特別なお祝いとしてゴールを決めたかったと父親の顔をのぞかせたロナウジーニョだが、「僕はゴールを目的にしてピッチに立ったことはない。僕の目標はチームメイトに良いアシストをすること、そして僕自身がプレーを楽しむことなんだ。勝てたこと、エトーの復活、そしてチームの素晴らしいプレーにすごく満足している」と何よりもチームが最優先であると強調。

 2連敗を喫したバルサにとって内容を伴ったアスレティック戦での勝利は大きな意味を持つ。今度こそ復調のきっかけをきちんと掴むことができるか?水曜日(28日)に行われる国王杯第2戦、アウェイでのサラゴサ戦がカギとなる。バルサが一気に上昇気流に乗ることができるか、まずはサラゴサ戦での戦いぶりに期待したい。

(スペイン通信)