Photo: amito

「天下一キーボードわいわい会」略して「天キー」。

キーボード愛好家や自作キーボード設計者などが一同に集まるユーザーイベントで、先日11月8日(土)に第9回となる「天キーVol.9」が開催されました。

自作キーボードのコミュニティを中心に左右分割キーボードやトラックボール付きキーボードが人気で、自作キットにとどまらずメーカーから製品として発売されるケースも増えています。そういった背景から9回目となる天キーは注目度が高く、参加枠は370名と過去最多。しかもあっという間に売り切れたそうです。

かくいうギズモードも、Keyhron社と共同開発しているトラックボールデバイス「Nape Pro」のプロジェクトを進めており、天キーのKeychronブースで一緒に展示をしながらイベントを取材させてもらいました。その様子はまた別の記事で。

かなーり濃ゆいイベントだったので、この記事ではイベントの様子と気になる参加者のキーボードたちをお届けできればと思います。

天キーの目的は「わいわいすること」

メーカーが主役の展示会とは異なり、天キーの主役は一般参加者です。

会場スペースのほとんどがテーブルで占められていて、参加者は開場と同時に好きなテーブルの一角を陣取り、自分が持ち込んだキーボードを展示。あとは自由に会場をまわって気になるキーボードを手に取ったり、持ち主と話してわいわい盛り上がります。

展示物は「キーボードに関連するものであればなんでもいい」とされていて、購入したお気に入りのキーボードや自作キーボード、一から設計したオリジナルキーボードなどが並びます。数百台のキーボードを一日で拝むことができる貴重なイベントなのです。※もちろん展示せずに見るだけでもOK

展示と並行してトークセッションや初心者むけワークショップが行われたり、協賛の企業ブースのキーボード製品が展示されていたりします。とくに企業ブースでは通常より製品がお得に買えるクーポンが発行されているなど、キーボード沼にこれから参入したいと考えている人にもやさしいイベントです。

きになるキーボードたち

すべてを紹介するのは到底無理ですが、いくつか気になるものをピックアップしてみました。

人気過ぎてなかなか買えない「moNa2」(写真左)。左右分割の完全ワイヤレスで、25mmのトラックボールを搭載。ボールのカラバリがかわいい。moNa2向けのサードパーティボールケース「COROPIT」との共同展示でした(写真右)。

キーボードに角度をつける「テンティング」を折り曲がる本体とボトムケースの溝で実現した「ToroKey60 BLE(試作品)」。デュアルトラックボールだしジョイスティックやノブもついていて多機能です。

親指キーとトラックボールケース部分をテンティングスタンドに活用した「小人キー」。通常のキーボードよりキーが小さい「狭ピッチ」採用なので写真で見るよりかなりコンパクト。ボールにもちゃんと指が届くように設計されています。

キーキャップにフォーカスした展示もあります。鬼のアカガネ氏のキーキャップはなんと本革。使えば使うほど味が出ますし、メンテナンスする楽しみも増えそう。

キーボードには欠かせないマウスの展示もあります。こちらは「アームレイカーマウス」。球体の中に指を入れるとキーが押せるようになっていて...

持ち上げるとなんと台座にマウスセンサーが。この球体は巨大なトラックボールだったのです。これをグリグリしながら操作するんですね。ガンダムに出てくる操縦インターフェースが元ネタみたいです。

既製品はもちろんですが、自宅での3Dプリントや個人で金属加工を発注して仕上げる自作キーボードが当たり前のようにうじゃうじゃ置いてありました。趣味でキーボードを作ってる人がこんなにいるなんて驚きです。

プレゼント抽選会が激アツ

天キーの開催時間は13時から17時までですが、できれば最後まで居たほうがいいです。なぜならプレゼント抽選会があるから。

プレゼントはデスクマットやキースイッチなど周辺機器が多いですが、中には「お好きなキーボード一台」など協賛メーカーからの太っ腹プレゼントも存在します。

抽選はステージに表示される専用のシステムでリアルタイムに実施。当選者のハンドルネームがスロットのように表示されて非常に脳汁が出ます。こういった運営さんの効率化と凝った演出も天キーの見どころだったりします。

来年から年3回のイベントに

天キーは例年、春と秋の2回の開催でしたが、なんと来年から2月開催を追加した年3回開催になるとのこと。Vol.9が参加枠があっという間に売り切れたこともあり、できるだけ参加できる機会を増やそうという試みのようです。

キーボードは文字を入力するだけのデバイスですが、そこには効率化やコンパクト化、デザインや打鍵音へのこだわりなど多様な楽しみ方があります。ニッチに見えますが年々着実に拡大しているキーボード界隈。その熱を感じたいなら、ぜひ2月の天キーVol.10に行きましょう(その頃には「Nape Pro」の完成品を展示できるはず...!)