関西スポーツ賞を受賞した(左から)藤川、武豊、久保田。さらなる活躍を誓い笑顔で握手を交わす=2008年1月

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 阪神・岡田彰布前監督との対談で、今年のデイリースポーツ元日1面を飾った武豊(55)。「子供のころからずっとファン」と話す競馬界きっての虎党だ。

 藤川球児監督とは個人的な接点はない。ただ、JRA3000勝達成で特別賞に選ばれた08年関西運動記者クラブの表彰式など、これまで話す機会は何度かあった。その表彰式では、握手を交わした球児の手に「ゴツゴツしていた。これであの球を…と思った」と“ファン目線”で感心していたものだ。

 それ以外でも企画で何度か対談したことがある。「何回かさせてもらっていますね。最近だと22年にニコニコ動画(ニコニコ超会議2022特別企画 ファンに愛される超アスリートの初対談 武豊×藤川球児・JRA協賛)で対談しました。説明が上手でわかりやすく話してくれる。そんな印象でしたよ」。勝利を追い求める同じアスリートとして共感する部分もあったようだ。

 新監督が作り上げる新しいタイガースの誕生に「岡田前監督とは全然違うタイプのような気がするからね。一ファンとしては、どんなタイガースになるのか、それはそれで楽しみですね」と早くも開幕を心待ちにする。

 近年のプロ野球に投手出身監督が増加していることに触れ、「ピッチャー出身の監督さん。今年の(DeNA)三浦大輔さんもそうだけど、“いい”って聞くから」と新風を期待。さらに、「若いし、新たな面が出てくれたら。今のタイガースは若い選手が多い。選手と監督の年齢がそれほど離れていないし、いろんなことがスムーズなのかなと思う」とうなずいた。

 23年9月12日の始球式ではJRA・G180勝にちなみ、背番号80を背に見事なノーバウンド投球。その2日後のリーグ優勝も甲子園のスタンドから目に焼き付けた。「“アレンパ”とはいかなかったけどね。今年は(球場に)行けなかったけど、また行く機会があればと思いますし、応援しています」。競馬界のレジェンドも若き指揮官の戦いぶりに熱視線を送る。

 ◇武 豊(たけ・ゆたか) 1969年3月15日、京都府出身。55歳。JRA騎手としてデビューした87年に新人最多勝記録(当時)の69勝を挙げて以降、日本競馬界の記録を次々と更新して「天才」と称され、JRA通算勝利数は4500勝を超える。日本騎手クラブ会長も歴任。父は騎手、調教師だった邦彦氏(故人)、弟の幸四郎氏は元騎手で現在は調教師。妻は元タレントの佐野(旧姓)量子夫人。身長170・0センチ、体重51キロ、血液型O。