錦織圭が約1年5カ月ぶり公式戦V! 伸び盛り21歳をフルセットで下す ATPツアー下部HPPオープン
◇男子テニス HPPオープン(2024年11月10日 フィンランド・ヘルシンキ)
ATPツアー下部大会のHPPオープンは10日にシングルス決勝が行われ、世界ランキング132位の錦織圭(34=ユニクロ)が第5シードで同102位のルカ・ナルディ(21=イタリア)に3-6、6-4、6-1で逆転勝ちし、昨年6月のカリビアン・オープン以来、公式戦で約1年5カ月ぶりの優勝を飾った。
錦織は2回戦で第7シードのジェローム・キム(21=スイス)、準々決勝では第4シードのジェイコブ・ファーンリー(23=英国)を破るなど、下部大会のATPチャレンジャーで2週連続4強入り。準決勝では世界ランク332位のマックス・ハンス・レーベルク(21=ドイツ)をフルセットで下し、1年5カ月ぶりの決勝進出を決めていた。一方、ATPチャレンジャーで過去6勝のナルディはラッキールーザーとして出場した今年3月のATPツアー、BNPパリバ・オープン3回戦で当時世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を破る大金星をマーク。5月には自己最高の世界ランク70位まで浮上し、全仏オープンで4大大会の本戦初出場も果たしていた。
初対戦のナルディに対し、第1セットで第2ゲームをブレークされた錦織は、第3ゲームをラブゲームで制してブレークバック。しかし、ダブルフォールトが出た第4ゲームを再びブレークされると、そのまま押し切られて3-6で失った。
第2セットもダブルフォールトで始まった第3ゲームをブレークされたものの、第4ゲームは30-40からの3連続ポイントでブレークバック。40-15とダブルのブレークポイントを握った第6ゲームは5度のジュースの末にキープされたが、第9ゲームを0-30からの4連続ポイントでキープすると、続く第10ゲームをブレークして1-1のセットオールに持ち込んだ。
第1ゲームをラブゲームでキープして始まった最終第3セットは、完全に錦織のペースとなった。第2、4ゲームを立て続けにブレークし、5-1で迎えた第7ゲームをキープ。逆転勝ちでの優勝で、ATPチャレンジャー通算8勝目を挙げた。