記念のドラフトのパスをキャッチャーミットに見立ててポーズをとる富士大・坂本(カメラ・佐々木 清勝)

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 巨人から育成ドラフト1位で指名された富士大・坂本達也捕手(22)が1日、阿部&桑田塾で一流の思考を学び、ソフトバンク・甲斐のような成り上がりを誓った。岩手・花巻市内の同大で指名あいさつを受け、捕手出身の阿部監督と通算173勝の桑田2軍監督、レジェンド2人への“入門”に意欲を見せた。

 武器は、円谷スカウトが「送球能力が非常に高い」と評する正確性を兼ね備えた強肩で、二塁送球は球界トップクラスの1・8〜1・9秒台を常時計測。50メートル走6秒1の俊足も売りの“走れる捕手”は、阿部監督に「一から学び直すつもりで全部聞きたい。試合を左右し、流れを変えたりする配球を聞きたい」と志願。さらに「投手が考える配球や、見ている打者の動きは全然違う部分がある。投手目線での心理や配球を聞いて、自分のものにしていきたい」と、桑田2軍監督の考えにも興味を示した。

 故・野村克也さんが甲斐に贈った「功は人に譲れ」を好きな言葉に挙げ、「陰の立役者になるという(意味の)言葉なので大事にしています」と性格も捕手向き。同じ育成選手から球界屈指の捕手となった憧れの甲斐のように、「投手から信頼を得られる選手になりたい」と力を込めた。(小島 和之)

 ◆坂本 達也(さかもと・たつや)2002年8月31日、福岡生まれ。22歳。小学2年から野球を始め、最初は内野手。中学から捕手がメインとなり、博多工を経て富士大に進学。2年からレギュラーをつかみ、今秋の北東北大学リーグでは、攻守の要として無傷の8連勝で39度目の優勝に貢献。最近の趣味はサウナ通い。173センチ、76キロ。右投右打。