ロシアの裁判所が2024年10月28日に、ロシアの国営メディアへのアクセスがYouTube上でブロックされている状況が続いているとして、Googleに対し20000000000000000000000000000000000ドル(200溝ドル、円換算で約3澗円)の罰金の支払いを命じました。

Russian Court Wants Google to Cough Up $20,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000

https://gizmodo.com/russian-court-wants-google-to-cough-up-20000000000000000000000000000000000-2000517887



Russian court fines Google $2 decillion • The Register

https://www.theregister.com/2024/10/29/russian_court_fines_google/

Требования российских телеканалов к Google достигли ₽2 ундециллионов - РБК

https://www.rbc.ru/technology_and_media/29/10/2024/671fd2389a794726b01d3af3

Googleは2020年以降、「制裁と貿易ルールに関する法令違反」としてロシア国営メディアのTsargrad TVやZvezdaなどのアカウントをブロックしています。また、2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻後、YouTubeロシア国営メディアのYouTubeチャンネルを全世界でブロックしました。

YouTubeロシア国営メディアのチャンネルを全世界でブロック - GIGAZINE



しかし、Tsargrad TVは2020年8月にこの決定を不服としてモスクワ仲裁裁判所に告訴、ブロックの取り消しを要求しました。そして2021年に裁判所はTsargrad TVを含む17の国営チャンネルのアクセスを回復するようGoogleに命じるとともに、発効日から9カ月が経過してもアクセスが回復しない場合1日につき1025ドル(約15万7000円)の罰金を科すという判決を下していました。

記事作成時点でもGoogleはこの罰金を支払っておらず、裁判所は2024年10月28日に「Googleは200溝ドルの罰金を支払わなければならない」との判決を下しました。なお、世界銀行は世界全体のGDPを約100兆ドルと推定しており、今回のGoogleへの罰金が桁外れのものであることが指摘されています。



一方でGoogleがこの罰金を支払う可能性は限りなく低いことも指摘されています。実際にロシアによるウクライナ侵攻後、Googleのロシア法人は2022年5月にロシア当局からの銀行口座差し押さえを受けて破産を申請しています。

Googleのロシア法人が銀行口座を押収されて破産 - GIGAZINE



また、ロシア当局はGoogle全体の口座差し押さえに向けて、世界中の裁判所で裁判が実施されています。しかし、その多くはロシア当局の敗訴に終わっており、Googleの親会社であるAlphabetは「制裁対象者を含む口座の閉鎖に関する紛争に関連して、複合的な罰則を含む民事判決が当社に課せられるなどのロシアに関する法的問題が進行中です。しかし、私たちはこれらの法的問題が重大な悪影響を及ぼすとは考えていません」と(PDFファイル)報告しました。

なお、今回のロシアの裁判所による判決について、Googleは記事作成時点でコメントしていません。