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 テレビ朝日は29日、都内の同局本社で定例社長会見を行い、9月29日に老衰のため90歳で亡くなった俳優の大山のぶ代(本名・山下羨代=やました・のぶよ)さんを追悼した。

 大山さんは、同局放送の人気アニメ「ドラえもん」(土曜後5・00)の主人公ドラえもんの声を1979年から2005年まで約26年間担当していた。

 篠塚浩社長は「子供たちの心を動かし、夢と希望を届けてくださいました」と大山さんの功績に感謝。「『ドラえもん』を国民的なアニメにまで育ててくださった恩人の一人でした」とし「謹んでお悔み申し上げます」と追悼した。

 同アニメの12日放送回では、番組のラストで「1979年から2005年まで、ドラえもんの声優を務めて頂きました大山のぶ代さんがお亡くなりになりました。長い間本当にありがとうございました」とテロップで追悼し、その後名場面集が流れた。「♪頭テカテカ」で始まる大山さんが歌うテーマソング「ぼくドラえもん」が流れ、その後「映画 ドラえもん のび太の恐竜」「映画 ドラえもん のび太と銀河超特急」「ドラえもんだらけ」「ゆめの町 ノビタランド」の懐かしい映像が。最後は「帰ってきたドラえもん」ののび太との場面が放送され、「大山のぶ代さん、ありがとうございました」と感謝の言葉を送っていた。

 大山さんは1933年10月16日生まれ、東京都出身。役者を目指し、俳優座養成所に第7期生として入所。1956年にNHKドラマ「この瞳」でデビューを果たした。57年9月放送の「名犬ラッシー」吹き替えで声優としてデビューし、79年にアニメ「ドラえもん」で主人公のドラえもんの声を担当。05年まで約26年間担当した。17年7月に亡くなった夫で俳優の砂川啓介さんが15年5月にラジオ番組内で、大山さんが12年に認知症と診断され、自身が介護していることを公表していた。