準々決勝、佐野日大戦に先発した健大高崎の2年生右腕・石垣元気【写真:中戸川知世】

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佐野日大に7回コールド勝ち、最後のボールも153キロ

 第77回秋季関東高校野球大会は29日、川崎市の等々力球場で準々決勝を行い、健大高崎(群馬)が佐野日大(栃木)を7回コールドの10−3で下して来春の選抜甲子園出場を当確とした。先発した石垣元気投手(2年)が初回に156キロ、2回に158キロと規格外の球速を記録し、3安打6奪三振で完投。ただ試合後は「多分そんなにでていない」と苦笑いだ。

 石垣は今夏の甲子園でも登板し、最速154キロを叩き出した右腕。この試合も初回から150キロ台の直球を連発した。先頭の井上遥翔内野手(2年)に左前打を許したものの、続く金子大輝内野手(2年)の打席で、スコアボードに156キロが表示された。

 2回にも156キロを複数記録。2死三塁で8番の福田来貴外野手(2年)を迎えると、ボールにはなったが158キロを計時した。終盤まで150キロを超える速球を投げ続け、7回に最後の打者から三振を奪った際にも153キロを残した。

 試合後の石垣は158キロについて問われると「多分そんなに出ていない」と苦笑い。自身では出ていても「マックスで153、4キロかな」と感じていたという。

 2回には158キロを出した後、2死満塁から左翼へ走者一掃の適時二塁打を浴びて一時逆転を許した。「今日はブルペンからまっすぐが走っていていい感じだったんですけど、試合になると力んで浮いてしまうところがあったので……」と今後の修正ポイントを口にする。

 158キロが表示されたスコアボードは自分では見ておらず、ベンチに帰った際にチームメートが教えてくれた。そこでも「いや、そんなに出てない」と返したという石垣は、一方で160キロが出るという予感もあったといい「まずは力まず投げることを意識しました。来年までに160キロ投げたいのがあるので。まだまだ上を目指したい」と今後の成長を誓った。

(THE ANSWER編集部)