片づけの美学178 パントリー収納を整理収納すると食費の節約になるってほんと? 気を付けるポイントはどこ?

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パントリー収納は、食材を収納するためのスペースです。最近の住宅では、大きなパントリー収納が備わっていることが珍しくありません。ただ、大きければよいと一概に言えないのが、パントリーの難しいところでもあります。たくさんの食材を買い置きできるという大きなメリットがある反面、管理ができず賞味期限切れが多発。ムダな出費になる危険性が高いのも事実です。 整理のできているパントリーだと、ムダな買い物を防ぐことができますし、賞味期限切れで食材を処分する回数も減るでしょう。食費の節約を考えているなら、まずはパントリーの整理収納をおすすめします。

食材はキッチン? パントリー? どっちがいいの?

食材の保管場所に最適なのは、キッチンでしょうか? それともパントリーでしょうか?
結論から言うと、「開封した食材」はキッチン、「未開封の食材」はパントリーがおすすめです。開封した食材は、調味料やゴマ・刻みノリのようなトッピングに使う食材が多いので、使いたいときに手元にあるほうが便利です。
パントリー収納におすすめなのは、未開封の「ストック」に類する食材です。未開封の食材はパントリーに取りに行くというルーティンが、パントリー使いこなしの第一歩です。独立したパントリーがないご家庭の場合も、キッチンの中でエリアを分けると便利ですよ。
 

パントリーの容量に注目

各家庭によって、パントリーの容量は大きく変わってきます。
容量の違いで、役割を増やすこともできます。容量が小さい場合は、食材の保管のみ。容量が大きい場合は、食材に加えて、調理家電や家の書類や文具などの日用品から、消耗品のストックなど幅広いアイテムを保管できます。
食材部分とそれ以外を、ゾーンで分けると使いやすさがアップします。
 

パントリーの下段に何を入れる?

パントリー下段におすすめなのは、重い食材や高さのある食材です。お米やお酒や水などの飲み物が適しています。
下段に重い食材を置くのは、地震などによる高所からの落下を防ぐためでもあります。
基本的に床に直接置くことになります。直置きが気になる場合は、キャスター付きの台やボックスを利用するのも手です。取り出しやすいので、利便性も高まります。
 

パントリーの中段に何を入れる?

腰高~胸の高さくらいの中段は、パントリーの中で最も見やすく、取り出しやすい場所です。
使用頻度が高い食材を入れるのがおすすめです。その際、収納ボックスをいくつか利用すると便利です。パントリーの幅を測り、メジャーを持って収納ボックス売り場に行けば、買い物の失敗が防げるでしょう。
ただ、ボックスの高さには注意が必要です。食材のパッケージがすっぽり入るほど深さのあるボックスは避けましょう。
ボックスが大きく、深いと容量が大きく、たくさんの食材を入れることができます。その分、上からどんどん追加していき、底には賞味期限切れの食材が残るという残念な状態になってしまうことも。パントリーサイズに合わせた、高さの浅いボックスを選んでくださいね。
食材の種類分けをして、似たようなグループでボックスを分けましょう。忘れてしまうのが心配な場合は、ラベルを付けるといいですね。
 

パントリーの上段に何を入れる?

パントリーの上段には、食材を入れることをおすすめしません。手が届かない高さであれば、なおさらです。見えづらい高い場所に期限のある食材を入れると、ムダになることが多くなります。
節約のためにも、上段を使うほど食材を買いこまないのがよいと思います。上段には、季節のキッチン道具や捨てられない家電の空箱など、使う回数が少ないモノを入れておきましょう。日用品のストックなどでもよいと思います。
 

大きなパントリーでも食材の量は控えめに

大量の食材をストックしても、使わなければもったいないだけの買い物になります。目安として、1~2ヶ月程度で全体が循環する程度の量が、把握しやすく使いやすいのではないかと感じています。
各家庭で、どのくらいの量であれば、「あっ、まだ家にあったな」と覚えておけるかどうかも気にかけてみてください。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表