歓喜の順大選手たち(カメラ・小泉 洋樹)

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◆報知新聞社後援 第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)予選会(19日、東京・立川市陸上自衛隊立川駐屯地スタート〜立川市街地〜国営昭和記念公園ゴール=21・0975キロ)

 43校が参加し、各校12人以内がハーフマラソン(21・0975キロ)を一斉スタート。上位10人のハーフマラソンの合計タイムで競い、上位10校が箱根駅伝本戦(来年1月2、3日)の出場権を獲得した。11回の優勝を誇る順大は10位で本戦出場最後の枠で通過した。11位の東農大との差はわずか1秒だった。

 前回優勝の青学大をはじめシード10校、予選会通過10校と、予選会敗退校の選手で編成されてオープン参加する関東学生連合の計21チームが101回目の継走に臨む。

 昨年の予選会は第100回記念大会だったため、例年より3増の上位13校が出場権を獲得できたが、今回は例年通り、予選会からの出場枠は10校だけ。「箱根への道」は険しく、厳しい。順大は、その激戦に生き残った。

 運命の成績発表。

 「10位、順天堂大学!」

 歓喜のアナウンスが響くと、長門俊介監督(40)、箱根駅伝5区で活躍し「山の神」と呼ばれた今井正人コーチ(40)、服部壮馬主将(4年)らはホッとした表情を浮かべた。

 順大は22年の箱根駅伝本戦で2位と躍進。長門監督、今井コーチが4年生だった2007年以来の12回目の優勝に近づく力を見せた。23年も5位と上位で戦ったが、今年1月の第100回大会では17位に終わり、4年ぶりにシード権(10位以内)を逃した。

 今年4月に長門監督の「盟友」今井コーチが就任。チームのエースだった三浦龍司(現スバル)は卒業したが、永原颯磨、川原琉人、玉目陸ら有力なルーキーが入学し、巻き返しの態勢は整った。

 しかし、6月の全日本大学駅伝関東選考会では17位と惨敗。全日本大学駅伝のシード校8校を加えた単純計算の序列では関東で25番目まで急落した。

 巻き返しを図り、精力的に夏合宿を重ねた。即戦力ルーキーと期待されていた川原、玉目は予選会の登録メンバー16人から外れたが、チーム一丸となって戦い、14年連続66回目の本戦出場を決めた。

 今季は出雲駅伝(10月14日)、全日本大学駅伝(11月3日)の出場権がなく、箱根駅伝が唯一の学生3大駅伝となる。関東勢の序列「25番」から、下克上の戦いに挑む。

【シード10校】

青学大

駒大

城西大

東洋大

国学院大

法大

早大

創価大

帝京大

大東大

★関東学生連合

【予選会通過10校】

(1)立大    10時間52分36秒 3年連続30回目

(2)専大   10時間53分39秒 2年ぶり72回目

(3)山梨学大  10時間54分6秒  5年連続38回目

(4)日体大   10時間55分58秒 77年連続77回目

(5)中央学院大 10時間56分1秒  2年連続24回目

(6)中大    10時間56分3秒  8年連続98回目

(7)日大    10時間56分53秒 2年連続91回目

(8)東京国際大 10時間58分53秒 2年ぶり8回目

(9)神奈川大  10時間59分12秒 2年連続55回目

(10)順大    11時間1分25秒 14年連続66回目

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(11)東農大   11時間1分26秒 

(12)明大    11時間2分24秒

(13)国士舘大  11時間2分40秒

(14)東海大   11時間3分39秒

(15)流通経大  11時間5分11秒

(16)駿河台大  11時間9分10秒

(17)麗沢大   11時間12分5秒

(18)筑波大   11時間12分17秒

(19)明学大   11時間12分56秒

(20)武蔵野学大 11時間15分24秒

(21)日本薬科大 11時間15分30秒

(22)拓大    11時間16分3秒

(23)芝浦工大  11時間16分13秒

(24)上武大   11時間16分20秒

(25)平成国際大 11時間16分29秒

(26)東経大   11時間21分4秒

(27)亜細亜大  11時間21分51秒

(28)桜美林大  11時間22分4秒

(29)慶大    11時間23分10秒

(30)関東学大  11時間24分25秒

(31)育英大   11時間38分51秒

(32)立正大   11時間41分46秒

(33)湘南工科大 11時間55分40秒

(34)国際武道大 11時間58分35秒

(35)清和大   12時間2分53秒

(36)東大    12時間3分21秒

(37)東大大学院 12時間13分59秒

(38)東京科学大 12時間23分49秒

(39)東京理科大 12時間29分22秒

(40)一橋大   12時間30秒34秒

(41)千葉大   12時間34分39秒

(42)防衛大   12時間50分47秒

(43)埼玉大   12時間53分33秒

 ◇順大 1952年創部。箱根駅伝は58年に初出場。66年に初優勝し、歴代4位の優勝11回。出雲駅伝は優勝3回(99〜2001年)。全日本大学駅伝は00年に優勝し、同年度は学生駅伝3冠を獲得。練習拠点は千葉・印西市。タスキの色は白地に赤。主なOBは、男子1万メートル日本記録保持者の塩尻和也(富士通)、男子3000メートル障害日本記録保持者で東京五輪7位、パリ五輪8位の三浦龍司(スバル)ら。