ロ朝相互防衛条項は「明確な内容」とロ大統領府、運用には言及せず

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[モスクワ 15日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は15日、6月に北朝鮮と締結した「包括的戦略パートナーシップ条約」について、あらゆる分野での戦略的協力を定めていると指摘。ただ、条約に盛り込まれた相互防衛条項を実際にどのように運用するかについては言及を避けた。

同条約はプーチン氏が6月に北朝鮮の平壌を訪れ、金正恩朝鮮労働党総書記と首脳会談を行った際に署名。相互防衛条項についてはどちらかの国が侵攻された場合、防衛支援を提供すると説明していた。

ペスコフ氏はこれに基づき朝鮮半島での紛争でロシアが北朝鮮を支援する、あるいはロシアが西側諸国と衝突した場合に北朝鮮がロシア側につく可能性があるという意味か問われ、条約の文言は「極めて明確」で説明の必要はないと応じた。

同条約は「安全保障を含む全ての分野での真に戦略的で密接な協力を意味する」と語った。

ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は今週、北朝鮮がロシア軍に人員を派遣していると非難した。

米国は北朝鮮がロシアに弾道ミサイルや砲弾を提供していると指摘している。

ペスコフ氏は、ロシアがイランと結ぶ予定のパートナーシップ条約に相互防衛の項目も含まれるかとの質問に「準備が整えば内容について話せる」と回答するにとどめた。