『港に灯がともる』ティザービジュアル

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 2025年1月17日に全国公開される、富田望生主演の映画『港に灯がともる』の特報映像が公開された。

参考:富田望生×安達もじり『港に灯がともる』クランクアップ 音楽は世武裕子が担当

 本作は、神戸を舞台に、阪神淡路大震災の翌月に生まれた在日コリアンの女性・灯(あかり)が模索しながらも、生きることに希望を見い出していく物語。主人公の灯を、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』(2023年度後期)の小林小夜役や、『だが、情熱はある』(2023年/日本テレビ系)山崎静代役で知られる富田が演じる。監督は、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(2021年度後期)でチーフ演出を手がけた安達もじりが務め、音楽を、安達監督作『心の傷を癒すということ 劇場版』でも音楽を担当した世武裕子が手がけた。

 阪神淡路大震災の1カ月後に神戸市長田で生まれた、在日韓国人三世の金子灯の家族は、震災後、長田を離れて仮設住宅に移り、その後、復興住宅で暮らしていた。震災で家も仕事も失い、家族の生活は荒廃。そんな中で灯は、幼い頃から家族との確執を抱え、家族と私、国籍と私、なぜこの家族に生まれてきたのかを問い続け、家を飛び出すことばかり考えてきた。やがて双極性障害を発症。時を経て障害との付き合い方がわかってきた灯は、新しい職場で長田区にある丸五市場の再開発計画と関わることに。コロナ禍を経て、様々な人々と出会い、支えられ、心を通わせ、家族とも向き合い、長い時間をかけて、灯は人生にかすかな光を見出していく。

映画『港に灯がともる』特報映像 公開された特報には、灯(富田望生)からあふれる繊細な心の叫びが映し出されている。

 また、本作が10月28日から11月6日にかけて開催される『第 37回東京国際映画祭』のNippon Cinema Now 部門に出品されることが決定。この部門は、この1年の日本映画を対象に、特に海外に紹介されるべき日本映画という観点から選考された作品が上映される。合わせて、本作の公式サイトもオープンした。

城谷厚司(プロデューサー)コメント東京国際映画祭 nippon cinema now 部門にご招待いただき大変嬉しく、光栄に思います。そしてここが私たちの映画の船出となりました。全編神戸ロケ。この映画を作るために集まった俳優、有志スタッフ、お力になってくださった神戸の皆様の心が一つになり、心震える瞬間が何度もありました。あの大きな出来事から30年の年月を背負ってきた人々の思いが、神戸から東京へ、東京から海外に届き、共感の輪が広がることを心から願っています。(文=リアルサウンド編集部)