泥沼の95敗…大谷が去り、トラウトもチーム批判をするエ軍の苦境に米メディアも嘆き「オオタニたちの全盛期を無駄にした」

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自身も満足にプレーできない苦心が続くトラウト。(C)Getty Images

 フラストレーションは相当に抱えている。

 現地時間9月24日に米メディア『The Athletic』の取材に応じたエンゼルスの主砲マイク・トラウトは「オフシーズンの2、3の補強が大きな違いを生むかもしれない」と指摘。そして「すべてはオーナー次第だ。そこが僕らのいる場所だと思う。プレーオフに出場したのはもう10年も前だ」と強い口調で訴えた。

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 稀代の天才が自軍に檄を飛ばすのも無理はない。大谷翔平(現ドジャース)の引き留めに失敗して新シーズンを迎えたエンゼルスは、開幕から丁重なパフォーマンスに終始。現地時間9月25日には1968年、1980年に並び球団ワーストとなる年間95敗目を喫した。

 かく言うトラウトも7月に左膝を負傷。長期離脱を余儀なくされ、戦力になり切れていない。そうした状況もあり、オーナーのアート・モレノとペリー・ミナシアンGMに戦力強化を直訴したのだろう。

 チームリーダーによる“異例の要求”には、地元メディアも過敏に反応する。米専門サイト『Halo Hangout』は「野球ファンなら誰もがトラウトのキャリアが無駄になっていることを理解している。トラウトにもショウヘイ・オオタニのようになってもらいたいし、もっといい環境のチームを見つけてもらいたい」と指摘。苦心の続くトラウトを慮った。

「トラウトはトレード拒否権を放棄してトレードを要求することもできるが、ミッキー・マントルのように、キャリアを1チームで過ごすことに固執している。大きな逆境に直面しながら彼が示したプロ意識は非常に称賛に値する。

 だが、最近の彼は態度を変えている。そうした中でエンゼルスのファンも、トラウト、そしてオオタニたちの全盛期を無駄にしたモレーノを決して許さないだろう。そして他球団のファンはエンゼルスを嘲笑し続けるに違いない」

 球界屈指のスターである大谷が去り、ついには自軍のスターが首脳陣を公然と批判する。この泥沼の状況からエンゼルスはいかに再建の道を見出すのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]