PICOはVRヘッドセットの新製品「PICO 4 Ultra」を9月20日に発売。PICO 4とPICO 4 Ultraに対応した小型のモーショントラッカー「PICO Motion Tracker」を同時に発売しました。

MR用途向けにハードウェアを強化

ユーザーの動きをリアルタイムにトラッキングする環境追跡カメラを4基、カラーパススルーを実現する3200万画素のカメラ2基、立体感を持たせる深度情報を計測するiToF深度センサーカメラを搭載。MR用途に対応するハードウェアの強化を図っています。

カラーパススルーは、目の前の空間を800万画素、72Hzのリフレッシュレート、低ノイズで映し出し、滑らかな映像でVR酔いを軽減します。

iToF深度センサーカメラは最大3メートル、60°の範囲をセンチメートル単位で把握。現実世界に3Dマップを作成するリアルタイムマッピング、物体の種類に応じた環境認識、現実世界に仮想物体を固定するスペースアンカーの技術により、直感的なMR体験を実現します。

チップセットはSnapdragon XR2 Platform 第二世代を搭載。12GBメモリーを搭載し、GPU性能は2.5倍、機械学習のAI性能は8倍に向上しています。

ディスプレイは両目4320×2160の解像度、90Hzのリフレッシュレートで、画面輝度を25%向上しています。

コントローラーはリングのないデザインに刷新。光学とビジュアルによるマルチモーダルなトラッキング技術を強化しています。

空間ビデオの撮影に対応

目の前の空間を記録できる空間ビデオの撮影が可能に。両目4096×1536解像度、60fpsのフレームレートで、6DoF(自由度)の手ブレ補正、空間オーディオの録音に対応します。

MV-HEVC形式のハードウェアデコードに対応し、iPhoneやVision Proで撮影した空間ビデオや写真の視聴が可能。PICOのスマホアプリを利用して、iPhoneで撮影した空間ビデオや写真をPICO 4 Ultraのアルバムに取り込むことができます。

9月12日に開催された「PICO新商品発表会」では、ヘッドセットを装着したまま会場内を歩き回って撮影した空間ビデオを、そのままヘッドセットで再生するデモを体験。カラーパススルーは高精細でラグが少なく、快適に歩き回って撮影することができました。

パノラマワークスペースを強化

仮想空間にデスクトップ産業環境を提供するパノラマワークスペースの機能を強化。360°の円形にスクリーンを表示可能にした他、アプリケーションウィンドウのサイズを最大280インチに拡大し、最大20個のアプリウィンドウを同時に開くことが可能になりました。

現在はWindowsとMacのミラーリングに対応し、さらに今後OTAでiOS/Androidのミラーリングに対応することを明らかにしています。

PICO 4 Ultraのメーカー希望小売価格は、256GBストレージ搭載モデルが8万9800円(税込)です。

小型のモーショントラッカーが登場

本体がマカロン程度の小ささで、足首に装着して使用できるモーショントラッカー、PICO Motion Trackerを同時に発売します。高精度で低遅延な全身モーションキャプチャーが可能。27gと軽量ながら、25時間のバッテリー持続時間を実現しています。2台のセットで販売し、メーカー希望小売価格は1万1800円(税込)です。