田中美久「やるからにはとことんやった」。写真集撮影の舞台裏
――確認しておきますが、洗濯はしてるんですよね?
田中 LLサイズのセットが4着ぐらいあるんで、着まわしてやってます。お母さんに「東京ではすっぴんで外を歩いたり、ダサい服で歩くのやめなさい!」って言われて、スタイリストさんとは一緒に渋谷の109に買い物に行ったりしたので、ちゃんとしたお洋服はいっぱいあるんです! だからパジャマで行っちゃうっていうのを改善したいけど、心地よくてやめるのが面倒なんですよ(笑)
田中 あ、もう1つありました! これはもう人間的な部分なんですけど、人のことを考えずに自分本位で発言してしまうというか、考える前に発言しちゃうのをやめたいんですよ。行動に移す前に一旦考えられるようになりたいです。もっとデリカシーのある女性になりたいなっていう……。
――さっき「女神降臨!」って言ってましたよ。
田中 私、ファンの方から「毒舌」とか「悪魔」って呼ばれたりするので、中身はこれからです!(苦笑)
◆自分に興味がない人は好きにならない(笑)
――好調な俳優業についても聞かせてください。現在は「夫の家庭を壊すまで」(テレビ東京、毎週月曜夜23時6分〜)で、不倫の復讐に燃える如月みのり(松本まりか)に惹かれていく憧れの同級生・渉を守ろうとする女子高生の武藤花音を演じています。今回の役どころについてどう感じていますか?
田中 私が演じる花音は、原作にはないオリジナルキャラクター。自分の好きな人がダメな女性に惹かれているのも許せないし、不倫の復讐のために渉を巻き込もうとしているみのりに対して「あなたも同じように最低のことをしている」という花音の思いが視聴者に伝わったらいいなと考えながら演じてました。
――振り向いてくれない相手に一生懸命になる花音の行動には共感はできます?
田中 私だったら、自分に興味がない人は絶対に好きにならないですね(笑)。恋愛の入口は追いかけるよりは追いかけられたい派なので。だから花音はすごい女の子だなって思いながら見てます。
――田中さんはドラマや映画、バラエティーなど現場が違っても溶け込むのが早そうだなと感じるんですが、田中流の愛されるコツがあったら知りたいです。
田中 人の名前を覚えるのが苦手なので、毎回現場に行くとスタッフさんの名前を覚えるためにメモったりはしています。あとは、自分から心を開いて明るく仕事をしたほうが絶対にいいと思うんです。そこは「距離を縮める」という思いより、「接しやすい人間でいたい」ほうが強いから自分から話し掛けるようにしてますね。
――主演を務める松本さんとも2ショットを投稿されてましたね。
田中 今回の作品はシリアスなシーンも多いので、最初はまりかさんも集中されたいと思っていたからあまり話さずにいたんですね。まりかさんから話しかけてくれたタイミングでお話ししたら、まさかの誕生日が同じで。そこで「私は一緒に演技をしていて気持ちいいと感じることが多いです」と素直に伝えたら、まりかさんもそう言ってくれて。すごく仲良くなれた感じがありました。
――感じたことをそのまま発言したことがいい方向にいったんですね。
田中 今回の現場ではよかったのかもしれないです(笑)
――アイドルを卒業してから、女優やグラビア、バラエティー、漫画の原作デビューも果たしました。次に狙っていることはあります?
田中 いつか人をプロデュースすることに関わってみたいです。アイドルかどうかはわからないですが。昔は他人の人生を左右するようなことはしたくないって思っていたんですけど、その役割に相応しい人間になれたかなと思ったときに挑戦してみたい。まだまだ足りない部分が多いので、しっかり埋めていって考えてみたいです。あとは、歌うことが好きなので曲も出したいですね。どこに出すわけでもないんですけど昔から作詞をしていたので、そういう思いはあります。こうやって話していてもどんどん出て来るので、やりたいことは尽きないですね。
取材・文/吉岡 俊 撮影/後藤 巧