とちぎテレビ

SNSを利用して投資などの名目で金銭をだまし取るなどの詐欺の被害が県内で急増しています。こうした被害を未然に防ごうと宇都宮市で4日、警察と金融機関が連携し、高齢者に詐欺被害の防止を呼びかけました。

宇都宮市にある県シルバー大学校では足利銀行による相続講座が開かれ、60歳以上の高齢者およそ100人が参加しました。講座では警察による講話も行われ、今年に入り県内でも急増するSNSを利用した詐欺被害の防止を呼びかけました。

警察によりますと、SNSを利用した詐欺の手口はSNS上で著名人や投資家をかたって投資に勧誘する手口の「SNS型投資詐欺」とSNSやマッチングアプリで直接会うことなくやりとりし、恋愛感情や親近感を抱かせ金銭をだまし取る手口の「SNS型ロマンス詐欺」があります。

今年に入って県内で7月までに確認された被害の件数は36件、被害額は5億7千900万円に上り、去年の同じ時期と比べて18件増え、被害額もおよそ1億2700万円増加しています。

また、SNS型投資詐欺に関しては被害者の年代は幅広いものの、特に50代から60代の被害が多かったということです。

県警察本部が銀行と連携し、講座で注意を呼びかけるのは今回が初めてで、これからも金融機関などと協力しながら詐欺被害の防止に向け取り組んでいきたいとしています。

(足利銀行コンプライアンス統括部 柴野裕樹課長)

「県民の皆様の資産を守る金融機関の立場から、是非こういった取り組みをしたいと思い警察の方へお願いしました」

(県警察本部生活安全企画課 福田亮課長補佐)

「(SNS型投資詐欺被害が多い)50代から60代の方々に届くように、ということでこの場を借りて注意喚起をした。栃木県警のホームページやインスタグラムなどで詐欺の手口を紹介している。ご覧いただき(それを)周りの人にも伝えて、被害にあわないようにしていただきたい」