場面に応じてくしを使い分ける必要は?

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 9月4日は「くしの日」です。美容関係者が、「く(9)し(4)」の語呂合わせで9月4日に制定したといわれています。「くし」にはさまざまな種類がありますが、場面に応じて使い分けをする必要があるのでしょうか。くしに関する疑問について、美容師の原木佳祐さんに教えていただきました。

使い分けが便利

Q.ドラッグストアで売られている「くし」には、どのような種類があるのでしょうか。

原木さん「くしはコームとも呼ばれていますが、店頭で売られているものも含めて、大きく3種類に分けられます。

まず1つ目は、市販品ではあまり一般的ではありませんが、目の粗いものと細かいものが半々になっている『テーツコーム』というものです。これは美容師にとっては必需品といえるコームで、髪の毛をとかしながらカットをするときによく用います。

2つ目は、細い持ち手があり、細かい目が付いた『リングコーム』です。一般的に皆さんがコームと聞いて思い浮かぶのがこの形ですね。

3つ目は『ジャンボコーム』で、その名前の通り、大きさのあるコームです。これも市販品ではあまり一般的ではありませんが、美容師にとっては、カラー剤やトリートメントをなじませたり、髪のからまりをほどいたりするときに使います」

Q.髪をカットするときやセットするとき、ブローのときなど、場面に応じてくしを使い分けた方が良いのでしょうか。

原木さん「やはり、カットのときはテーツコームを使っていただき、スタイリングやセットのときはリングコームを使っていただくのが良いと思います。

また、ブローのときもコームを使うケースもありますが、どちらかというとコームではなくヘアブラシの方が一般的ですね。ヘアブラシの方が髪を全体的にとかす機能に優れていますから、ブラッシングやブロー、髪のつや出しなどにもお使いいただけますよ!」

Q.くしの手入れ方法や買い替えのタイミングについて、教えてください。

原木さん「家庭で気軽に行える方法としては、40度程度のお湯につけて汚れが浮いてきたらシャンプー剤、もしくは薄めた台所用漂白剤などで全体を洗っていただくと清潔に使用できると思います。

買い替え時期というと、だいたい半年から1年ぐらいでしょうか。もしコームの歯が折れてしまうと髪の表面を傷つけてしまう可能性があるため、その都度買い替えていただくことをお勧めします」

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 コームはただ髪をとかす役割だけでなく、形状によってさまざまな使い方があるんですね。毎日、使用する人も多いとは思いますが、それぞれのメリットを生かしてヘアケアやヘアセットができると良いですね。