とちぎテレビ

台風が接近する中気を付けてもらいたいのが「車の運転」です。大雨の時や冠水した道路を走行する際に、どんなことに注意すればよいのでしょうか。

雨の日の車の運転には「路面が滑りやすい」「視界が悪くなる」など、様々な危険が潜んでいます。8月も大雨が降った影響で、県内各地で冠水などの被害があり、24日と25日の2日間でJAF栃木支部に寄せられた救援要請は246件に上りました。

接近する台風10号でも大雨や強風による被害が予想されます。不要不急の外出は控える必要がありますが、やむを得ず運転する場合や、運転中に大雨に見舞われた場合、命を守るためにどんなことに注意したらいいのか、JAF栃木支部事業課交通環境係の池添夕雅さんに教えてもらいました。

まず車に乗る前のポイントです。

(池添さん)

「まずは乗る前に

1・タイヤの空気圧・溝の劣化がないか

2・ライトがつくか

3・ワイパーの動作確認

4・フロントガラスがきれいか この4つの点検をしてほしい」

では運転中に激しい雨が降り出したらどのように対応すればよいのでしょうか。

(池添さん)

「適切な乗車姿勢をとること、安全な速度まで落とすこと、急ブレーキ急ハンドルは極力避けていただきたいです。また、車間距離を十分に確保することで危険をあらかじめ回避できます。それから自分の存在を周囲に知らせるといった意味合いもありますので、日中でもライトを付けることが必要です」

また池添さんは、冠水・増水の恐れがある川沿い・海岸沿いのほか、道路や鉄道などと立体交差して周囲より低くなっている道路「アンダーパス」は県内におよそ100カ所あり、それらには近付かないようにしてほしいと話します。

しかし道路が冠水し車内まで水が入ってきてしまった場合にはすぐにエンジンを停止し車の外に逃げることが大切だといいます。

(池添さん)

「シートベルトが外れなかった場合、シートベルトカッターを使って切ることが必要になります。その際に斜めに切ると切りやすいです」

そして窓もドアも開かなくなってしまった場合、ドアの窓を脱出用ハンマーでためらわずに叩き割り、脱出経路を確保します。この時、フロントガラスは合わせガラスで割れにくいため、必ずドアの窓を割ってほしいとしています。

また、冠水すると水が濁っている場合が多く深さが分からなくなっているので、脱出する際は必ず片足をつけて水の深さを確認しながら降りてほしいということです。

台風10号によってすでに九州などでは被害が出ていて、JAFは「命を守る行動をとってほしい」と呼びかけています。

(池添さん)

「台風がかなり近づいてきていて、大雨が予想されます。早め早めの行動で危険から遠ざかる。そういった行動をとっていただきたいと思います」