「罰金50万円!?」貼付は必ず! なぜ「車検ステッカー」貼付位置、変わった? 変更から1年の反響、国交省に聞いてみた!
車検ステッカーは何のために必要?
2023年7月より、フロントガラスに貼られているステッカーの貼り付け位置が変更されました。
変更から1年が経過しましたが、ユーザーからはどのような反応があるのでしょうか。
【画像】「え…!」これが絶対に剥がしちゃダメなステッカーです! 画像で見る (27枚)
クルマのフロントガラスに貼られているステッカーには2種類あります。
丸いステッカーと四角いステッカーが貼られていますが、それぞれ「点検整備済ステッカー」と「車検ステッカー」といいます。
まず、点検整備済ステッカーは、定期点検整備を実施した日、定期点検整備を行った工場、次回の点検時期を記載しています。
点検整備済ステッカーは、丸い形でダイヤルのように数字が並んでいることから「ダイヤルステッカー」とも言われます。
次に車検ステッカーです。これは保安基準に適合すると自動車検査証とともに交付されるステッカーのことです。
これは車検ステッカーと呼ばれていますが、正式名称は「検査標章」と言う名称です。
車検ステッカーには、自動車検査証の有効期限が満了する日にちが書かれています。
また、車検ステッカーは自動車の全面ガラスの内側に前方から見やすいように貼って表示しなければいけません。
車検ステッカーに今まで貼り付け位置の指定はなかったのですが、国土交通省は2023年7月に貼り付け位置を変更しました。
従来は「前方から見やすい位置」ということで、多くの自動車ユーザーがフロントガラスの中央に貼っていたと思われます。
変更後は「前方かつ運転者席から見やすい位置」に変更されました。
右ハンドルの車の場合、フロントガラスの右上に貼るということになります。
国土交通省が発表した貼り付け位置変更から1年が経ちましたが、どのような声が集まっているのでしょうか。
国土交通省物流・自動車局自動車整備課の担当者は次のように話します。
「貼り付け位置変更から1年経過しましたが、さまざまな声が届いております。
批判的な意見として、『今まで真ん中に貼っていたので、運転席側にあると視界に入って前が見にくい』といった声がございます。
一方で、『見えるところに貼ってある方が絶対に車検を忘れないと思う』『別に言うほど気にならない』と言う意見もございます」
ステッカー貼り付け位置変更から1年経過、状況は?
また、車検ステッカーの貼り付け位置変更から1年が経ちましたが、どれほど多くのクルマに広まっているのでしょうか。
前出の担当者は次のように話します。
「貼り付け位置の取り組みは徐々に進んできていると考えます。
整備工場への理解も進んでいるため、2年車検のクルマの標章の位置は多くが変わってきていると思います。
中には3年車検のクルマもございますので、全てのクルマの検査標章の貼り付け位置が変わるのはあと1年以上かかるのではないかと思います」
現在では、多くの車が変更後の運転席から見やすい位置に変わっていると思われます。
それでは、貼り付け位置が「運転席から見やすい位置」ではなかった場合、罰則はあるのでしょうか。
前出の担当者は次のように話します。
「貼り付け位置に関する法を作ったわけではないので、貼り付け位置が違うことによって罰則を受けることはございません。
ただ、検査標章を貼っていないクルマは50万円以下の罰金が科されるので、今後とも正しく貼っていただきたいです」
多くの車検場はステッカーを貼ってくれますが、中には後日渡されることもあるため、忘れずに貼らなければなりません。
また、検査標章の貼り付け位置を変更したのは、無車検車を減らすという目的があったそうです。
無車検で運行した場合は6ヶ月の懲役または30万円以下の罰金が課されますので、ステッカーを貼ってない場合のように大きな損出となってしまいます。
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車検ステッカーの貼り付け位置変更から1年が経ちましたが、自動車ユーザーからは賛否両論あるようです。
そもそも 、無車検運行を減らすための変更であるため、ユーザーは定期的な車検を意識づけることが重要であるといえます。