台所用品は使う頻度が高いものの、お手入れ方法の正しい知識がないために、劣化させてしまいがちですよね。今回は、日々の暮らしを豊かにする台所道具、生活用品を扱う「のレン神楽坂 」さんが、台所道具のお手入れ方法を紹介してくれました。愛着の湧く道具を手に入れて、楽しく料理しましょう。

土鍋のお手入れ

鍋料理はもちろん、炊飯も。底面が濡れた状態で火にかけるのは厳禁!

●お手入に必要なアイテム

・米(または片栗粉)
・スポンジ
・新聞紙

●使い始め1:軽く水洗いしてしっかり乾かす

底面が釉薬(ゆうやく)なしの素焼きの場合は、水洗い後とくに入念に乾かす。水気が残っていると、次の“目止め”中に割れる恐れも。

●使い始め2:でんぷん質の食材で“目止め”をする

水を8分目まで注ぎ、米か片栗粉を水の1/5量入れ弱火に1時間かけ冷ます。陶器の小さな穴がふさがり、ひび割れを防ぐ。

●保管するとき:長く使わないときは新聞紙に包んで

完全に乾かし、通気性のいい新聞紙に包む。土鍋は陶器としてはやわらかいので、割れ防止のため、上にものは重ねずに保管。

●温度変化に弱いのでコンロに置きっぱなしはNG

コンロに置いたままだと、隣の火口の温度によって土鍋の温度が上昇。これを繰り返すことで、素材自体がもろくなるので注意!

鉄フライパンのお手入れ

手入れさえ間違えなければ、どんどん使いやすくなる一生もの。

●お手入に必要なアイテム

・油
・ふきん
・タワシ

●使い始め:水で洗ったらふきんで“油ならし”を

油を入れたらふきんにしみ込ませるように広げ、中火で2〜3分加熱する。油が塗布済みの商品もあるので、説明書の確認を。

●保管するとき1:タワシとぬるま湯で汚れを落とす

鉄フライパンは、調理しながら油をなじませ育てるもの。中性洗剤はせっかくついた“油膜”がはがれるので使わないで!

●保管するとき2:火にかけて水分を飛ばし薄く油を塗る

洗って遠火にかけ完全に水分を飛ばし、薄く油を塗り広げる。“もらいサビ”の恐れがあるので、金属のもの同士は重ねずに。

●サビやコゲがついたら保管するときの工程を試す

コゲやサビが出ても鉄なら再生可能。サビは洗ったあと、火にかけて水分を完全に飛ばす。コゲは油を使って調理することで予防できる。

はがね包丁のお手入れ

切れ味を求めるのなら、はがね製がベスト。メンテナンスしながら、自分だけの1本に。

●お手入に必要なアイテム

・ふきん
・砥といし石
・中性洗剤
・新聞紙

●使い始め:中性洗剤を含む水で洗って水気をふく

はがねの包丁はサビ止めにニスが塗られている場合もあるので、中性洗剤を溶かした水にさっとつけ、水気をよくふき取る。

●使うとき:最低でも月2回は砥石で研ぐ

切れ味を保つには定期的に研ぐことも必要。酸性の強い柑かん橘きつ類を切ると変色の恐れも。その都度洗って水気をふくように。

●保管するとき:ふきんで水気をふき立てて収納する

中性洗剤で洗い、水気をよくふき取る。通気性の悪い引き出しなどに入れない。長期保管は食用油を薄く塗り新聞紙で包む。

●木製まな板を使うと刃先のダメージが減る

かたいプラスチックや樹脂のまな板は、繊細な刃を傷める可能性が。はがねの包丁を使うなら、イチョウなどのやわらかな木製を。