火星の大地を切り裂く地溝帯 ESA探査機マーズ・エクスプレスが観測

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こちらは火星にあるアガニッペ地溝帯(Aganippe Fossa)です。帯状に陥没した地溝が長さ約600kmにわたって断続的に続いており、蛇行しながらアルシア山(Arsia Mons)の西側斜面を横切っています。


【▲ 火星探査機「Mars Express」の高解像度ステレオカメラ「HRSC」で取得したデータを使って作成されたアガニッペ地溝帯(Aganippe Fossa)の画像(Credit: ESA/DLR/FU Berlin)】

この画像は欧州宇宙機関(ESA)の火星探査機「Mars Express(マーズ・エクスプレス)」の高解像度ステレオカメラ「HRSC」で2023年12月13日に取得したデータをもとに作成されました。


ESAによると、アガニッペ地溝帯がいつどのように形成されたのかはまだわかっていませんが、火山であるアルシア山の地下から上昇したマグマが地殻を伸長させたために作られた可能性が高いと考えられています。地溝の周辺を彩る明暗の縞模様のパターンは、風に運ばれた明るい(または暗い)色合いの砂や塵が、暗い(または明るい)色合いの地面に堆積することで生じたものです。また、画像には不規則な形をした丘と谷が密集した地域や、過去の火山活動を物語る溶岩流も含まれているということです。


Mars Expressが観測したアガニッペ地溝帯の画像はESAから2024年7月3日付で公開されています。


【▲ 火星探査機「Mars Express」の高解像度ステレオカメラ「HRSC」で取得したデータを使って作成されたアガニッペ地溝帯(Aganippe Fossa)の画像。公開されたオリジナルの画像を左に90度回転したもの(Credit: ESA/DLR/FU Berlin; 画像加工: sorae編集部)】

 


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ESA - A snaking scar on Mars

文・編集/sorae編集部