北九州記念に出走予定のペアポルックス(ユーザー提供:TBOさん)

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 例年8月後半に行われるレースだが、阪神競馬場スタンド改修工事による開催日程の変更により2か月ほど前倒しで行われることになった開幕週を飾るハンデ戦。舞台となる小倉競馬場1200mコースは2コーナーのポケットからスタートするワンターンコース。スタート直後から約200mほど下り、3~4角のスパイラルカーブでさらに下る。最後の直線は平坦の293m。開幕週ということもあって逃げ、先行馬が有利にレースを運べるイメージだ。

 ◎ペアポルックスは葵S、そして橘Sの2着馬で、小倉競馬場は[2-0-0-0]。前々走の橘Sでは12.4秒、11.1秒のラップでも噛むほどに前進気勢が強い馬で、前走の葵Sでは11.9秒、10.6秒のハイラップを楽に2番手追走。4角では勝ち馬に並びかけようというシーンもあった。結果的にはゴール前で突き放されてしまったが、昨年暮れのデビューから、まだ1度も連対を外していない堅実派。得意とする小倉競馬場、そして前走から3kg減の54kgなら古馬相手にも互角以上の競馬ができそうだ。

 〇ナナオはマーガレットS優勝馬で、葵S3着馬。400kg台でデビューした小柄な牝馬だがロードカナロア産駒らしいスピードの持ち主で、前走の葵Sではゴール前で2着馬を脅かした。当時は休み明けで14kg増。加えて、時計のかかる馬場状態で実績を積み上げてきた同馬にとって高速馬場への対応が注目されたが、しっかりとクリアしてくれた。すでに7戦を消化しているが1400m以下では[3-2-1-0]。小柄な馬だけに前走から3kg減の斤量も味方してくれそうで休み明けを使われた上積みもありそだ。

 ▲ピューロマジックは葵S優勝馬でマーガレットS2着馬。重馬場で行われたマーガレットSではスタート直後から力みが目立ち、ゴール前で苦しくなったが、良馬場の前走はフライング気味のスタートからハイラップを刻んで後続の追撃を封じ込めた。開幕週だけに過剰な心配は無用だろうが、どちらかといえば良馬場の方が競馬がしやすいかもしれない。前走から2kg減の53kgで、接戦を繰り返した同世代の馬たちよりも斤量を背負うことになったが大きく割り引く必要もないだろう。

 △サーマルウインドは春雷S2着馬。3歳春はニュージーランドTに、4歳暮れにはターコイズSに挑戦するなどマイル路線を歩んでいたが、休み明けとなった前走は初めて経験するスプリント戦の流れにしっかりと対応し、のちに重賞を制する勝ち馬と同タイム2着。ペース慣れが見込める今回はさらにパフォーマンスを上げてくれそうだ。ほかでは追い込み脚色とはいえ小倉競馬場[2-0-0-0]の△エイシンスポッター、同じくこの舞台で3勝を挙げている△カンチェンジュンガと、北九州短距離S優勝馬△ヨシノイースターまで押さえておきたい。