Nothing Technologyは4月18日、完全ワイヤレスイヤホンの新製品「Nothing Ear」と「Nothing Ear (a)」を、日本で開催された新製品発表イベントでグローバルに発表しました。いずれもケースや本体に、Nothing製品の特徴である内部が見える透明デザインを採用し、アクティブノイズキャンセリング(ANC)とハイレゾ音源の再生に対応する製品です。

ナンバリングを廃した最上位モデル

2021年に発売した「Nothing Ear (1)」、2023年に発売した「Nothing Ear (2)」の後継となる最上位モデル。今後はナンバリングを廃して簡略化した名称「Nothing Ear」として製品をアップデートしていくとのこと。

デザインはEar (2)に近いもので、ドライバーやバッテリーの構造など内部の設計を見直しています。

初めてセラミック製のダイアフラム(振動板)を採用した11mm径のダイナミックドライバーを搭載。可動域が2倍以上に広がり、パワフルで深みのある低音の再生を実現しています。セラミックは特定の音域が改善するだけでなく、全体に周波数特性が優れているとのこと。

ドライバーユニット背面にあるデュアルチャンバーに2つの穴を開け、空気の流れを改善。クリアで鮮明な音を実現しました。また、マイクの改善により、風切り音を解消しています。

24bitのハイレゾ音源の再生への対応も大きなトピック。LDACとLHDCのコーデックに対応します。ANCは、最大45dBのノイズを消去。周囲の騒音に合わせてANCの強度を調整する機能も搭載します。バッテリーは本体だけで最大8.5時間、充電ケースを併用して最大40.5時間の音楽再生に対応。10分のケース充電で10時間の再生を可能にする急速充電にも対応します。

価格は2万2800円(税込)。ホワイトとブラックをラインアップして、4月18日からNothingのウェブサイトで先行予約の受付を開始します。

廉価ながらANCとハイレゾ対応のモデルも発表

もう1製品、「Nothing Ear (a)」を発表しました。黄色いカエルが登場するティザービジュアルで予告されていた、本体カラーにイエローをラインアップするモデルです。

長方形で平たいケースのデザイン。イエローのモデルはインパクト十分です。

本体のデザインはEarによく似ていますが、内部のパーツはEarと少し異なる構成のように見えます。

Earと素材が異なる11mmドライバーを搭載。バッテリーは本体だけで最大9.5時間、ケース併用で最大42.5時間と、シリーズ最長の再生時間を誇ります。ANCは最大45dBのノイズ除去に対応。LDACコーデックでハイレゾ音源の再生に対応します。

価格は1万4800円(税込)。ホワイト、ブラック、イエローをラインアップして、4月18日にNothing公式サイトで先行予約の受付を開始します。

9店舗で製品展示と先行販売のポップアップイベントを開催

4月19日から、下記の9店舗で新製品が体験でき、数量限定で先行販売するポップアップイベントを開催します。

・二子玉川 蔦屋家電
・Kith Tokyo
・ビームス原宿
・ビームス梅田
・ビームス銀座
・ビームス六本木ヒルズ
・ユナイテッドアローズ丸の内店
・ユナイテッドアローズ名古屋店
・ユナイテッドアローズ心斎橋店

日本市場に本格展開

発表会にはCEOのカール・ペイ氏が来日。日本オフィスとチームを立ち上げたことを発表しました。Nothing Japanのマネージングディレクターには、ソニーでXperiaの商品企画などを手掛けた黒住吉郎氏が就任しています。日本市場はイヤホンでは米国に次ぐ世界2位の規模で、日本からのNothingウェブサイトへのアクセスは世界5位とのこと。スマートフォン「Nothing Phone (2a)」でのおサイフケータイへの対応、そして今回の日本でのイベントでのグローバル発表と、日本市場への本格展開を示す動きに今後も注目ができそうです。