大谷翔平選手のメンタルはきっと大丈夫…婚活カウンセラーが「妻もアスリートで本当によかった」という理由
■大谷と結婚した真美子さんに「安心させてくれてありがとう」
かねてより「お相手はバスケット選手?」「もしかしてタレントの誰だれ?」と勝手な憶測が飛びかっていた大谷翔平の結婚相手。2月29日には晴れて、元プロバスケット選手の田中真美子さんだと彼のインスタグラムで発表があり、われわれは二人の仲の良さそうな2ショットを拝めることとなった。
身長180cmの彼女と193cmの大谷が並ぶとお似合い過ぎて何かのCMを見ているかのようだ。日本中が意地悪な姑のような感覚で大谷の結婚相手をあーだこーだと予想していたが、いやはや、ぴったりな女性っているもので、その上ちゃんと出会えるようにできているのだなぁと、婚活の仕事をしている筆者はしばし感慨深くその写真を眺めてしまった。
「大谷ロス」と騒いでいたファンたちも、彼女の経歴(元Wリーグのバスケット選手。早稲田大学卒業後は富士通に所属。2021年には日本代表選手候補としても選出された実力派)や、彼女の飾り気のないナチュラルな美しさ、何より、「チームワークを大切にしてきた」という現役時代のエピソードや、交際スタートしてからインスタをあっさり削除して、よく居る「匂わせ女子」とは対極の人柄だと知るにつれ、今ではお祝いムード一色に。聞くところによるとCMのオファーが来ているほど、彼女の好感度は爆上がりなのだとか。
その好感度とは「安心させてくれてありがとう!」という、国民の感謝の気持ちなのではないかと思っている。
■「日本の宝」が猛禽類女子に捕まらないことを願っていた
WBCの大活躍から始まり、今もメジャーで頑張る大谷を、われわれは毎日のようにニュースで見ている。もう彼は十分「日本の宝」と言っていい存在だ。私のような野球も良く知らないファンでもない人間ですら彼の勇姿を見るたびに「ケガしないといいな」とか「悪い人にだまされませんように」などと親戚のおばちゃんのような気持ちになる。
そして、そんな「宝」は10年総額7億ドル(1014億円)という史上最高額が保証されており、通例通りキラキラした女子アナやタレントと結婚するんだろうなぁと思っていた。それはそれで実績があるけれど、流行りの(?)港区女子なんかに捕まったらどうする? なんて声も私の周囲では上がっていたものだ。
私も経営者のパーティなんかで彼女たちの捕獲力、その強さと巧みさを何度か見た経験があるが、子供の頃から野球ばかりしてきた男性など、あの猛禽類女子にかかれば「赤子の手をひねるがごとし」ではあるまいか。綺麗に整えられた長い爪にがっつり掴まれ、そのまま西麻布方面へ攫われていく大谷。そんな妄想に怯えるぐらい一億総姑状態だったのに、「結婚相手」として現れたのが田中真美子さんという想定外の、実に清々しい女性だったのだ。これにはおばちゃんだけじゃなく、日本中の老若男女が安堵したと確信している。
■近ごろ多いアスリート同士の結婚、なぜ良いのか?
それにしても、今回の結婚相手お披露目で、大谷翔平という人の「誰よりも野球が上手くなりたい」という欲求の強さが尋常じゃないこと。それが改めて浮き彫りになった気がする。
プロのアスリートが何を優先させて生活していくべきか、それを真から理解してくれるのは、同じアスリートかアスリート経験者だからだ。
実際に、北斗晶と佐々木健介、谷亮子と谷佳知、三苫薫とクリア(三段跳び高校日本一)、バレーボール西田&古賀夫妻、丸山桂里奈と本並健治、ダルビッシュ有と山本聖子などが有名だが、皆仲良さげで、アスリート夫婦同士にはわれわれ一般人に分からない共感や絆がある気がする。
一般的に夫婦の離婚理由の第1位はずっと「性格の不一致」だが、生活していく上での価値観の違いが火種となって互いを許せなくなるのがほとんどだと思う。
■アスリートと結婚して「ついていけず」離婚した女性も
例えば、私の知人はあるプロのアスリートと結婚をしていたことがあるのだが、お相手がストイック過ぎて「とても生活を共にできない」と新婚当時よく愚痴っていたものだった。別に同じような生活を強要されたわけではないらしいのだが、運動も睡眠も食べ物もこだわりが強く規則正しく、そんな彼の前で自分だけ「普通」に生活するのも後ろめたかったそうで、いつの間にか彼女が大好きなレストランやムードのあるバーに行けなくなったり、家でも落ち着けなくなったりしたらしい。
結局離婚してしまったわけだが、離婚理由はもちろんそれだけではない。しかし、生活スタイルや価値観の違いが積み重なってすれ違っていったのは見て取れた。
大谷翔平はスポーツ選手の中でも特にストイックなことで有名だ。味付けしないで肉や野菜を食べるとか、甘いものを摂らないとか、たぶん私たちが知らない彼のこだわりやルールはもっといっぱいあることだろう。それを無理なく理解できるのはやはり、プロのトレーナーか、自身がアスリートとして肉体のコンディションに拘ってきた相手になる。
だから、現在プロアスリートの夫を支えている元女子アナやタレントや一般女性の妻達は相当がんばってその価値観の違いを乗り越えているのだと思う。思わず私の中の張本勲が「あっぱれ!」と叫んでしまうくらい、人のケアやサポートが苦手な私にはどんなに無理しても務まらないだろう。
■プロアスリートの妻こそメンタルの強さが問われる
もう一つ、大谷翔平の結婚相手が元プロアスリートで良かったと思う理由に、「メンタルの強さ」がある。「メンタルの重要性を知っている」と言った方が正しいのかもしれないが、勝ち負けを日常的に経験している人達は自分のメンタルを上手くコントロールする必要性を熟知している。また、根性論一辺倒だった昔のスポーツ界と違い、今ではメンタルトレーニングを受けたり、メンタルトレーナーをチームが雇ったり、指導者が資格を取ったりしてチームを導いているのでアスリート経験者は自分自身や配偶者のメンタルを良い状況に保つことを当たり前に理解している筈だ。
だから、真美子さんは間違っても「私と野球とどっちが大事なの? ぴえん」なんてLINEを送ったり、ネガティブな心情を日常的に吐露したりしないだろう。
■成功者はネガティブマインドの女性とは結婚しないという真実
これは、プロアスリートだけじゃなく、私の周囲の経営者やファンドマネージャーなど、大きな勝負や責任の重いジャッジをする人達にも言えるのだが、彼らはネガティブな思考パターンの妻と結婚しない。彼らはそもそも激務で妻のケアをする時間がないし、人は共に生活していると多かれ少なからず影響を受けるということを知っている。なので、「適度な緊張を持ちつつ、チャレンジしていかなければならない人達」は必然的にネガティブな人やメンタルコントロールのできない人を周囲に置かないのだ。
大谷翔平の妻の座など、もちろんつきたい人はいっぱいいるだろうが、夫への心配は尽きないし、世界中に自分の顔も割れてしまうし、彼の成績が悪ければ妻のせいにされるかもしれない宿命でもある。どんなにお金があろうと相当たいへんだと想像がつく。それを乗り越えられのは、「どんな局面でも自分を見失わない」そんなトレーニングを受けたり、意識して自分を律したりしてきた人だけであり、そういう意味でもプロアスリート出身の妻というのは得がたい存在なのではないだろうか。
■新婚さんムードに冷や水をかけた水原一平氏のスキャンダル
そして、この原稿を書いている本日(3月26日)に、大谷の専属通訳として公私ともにサポートしてきた通訳の水原一平氏、彼がギャンブル依存症で、賭博で負けた7億もの金を大谷の口座から無断で送金したという正式な発表が大谷からあった。捜査中ということで質疑応答のない会見だったため、なぜそんなことになってしまったのか詳細は分からないが、まさに「メンタルコントロールができなかった人」を相棒のような存在として大谷が頼り切ってしまっていたという事実だけは明らかとなった。
それにしても、大谷との信頼関係、通訳としては異例の報酬、球団からも信頼が厚くファンまでついていた彼が、なにゆえに違法賭博に手を出し、ここまで嘘に嘘を重ねたのか。多くの精神科医たちが「ギャンブル依存症の典型的な行動」だと分析している。ただ、弁護する訳ではないが、大谷に近しい人間として認識されていた彼に悪い人はごまんと寄ってきただろうし、われわれには分からない高ストレスな仕事だったのかもしれないし、大谷に対する感謝と裏腹のコンプレックスなどもあったのだろうか? わからない。わからないが、彼のメンタルが異常な状況だったことに、周囲も大谷ももしかしたら彼自身も、誰も気づかなかったのだ。
■記者会見で「一平さん」と言ってしまった大谷の心痛
強い光を放つ人間は、その光が強すぎて、周囲の人間が勝手に焼け焦げてしまうことがたまにある。
だから、スターとかカリスマなんて呼ばれる人達はより孤独になってしまい、人間不信に陥ったり、偉業を成し遂げながら「プライベートでは不幸せだった」なんて人も多く存在する。会見で大谷が水谷氏のことを「彼」と話していたのに、最後には「一平さん」と言っていて、未だ彼との距離が近しく、起こったこと自体を信じられない思いが強いのではないかと想像してしまった。
今回のことで一番ショックを受けているはずの大谷がこのタイミングで素晴らしいパートナーとの結婚を発表したことは、ある意味、奇跡的な不幸中の幸いである。
ただ、真美子さん自身もかなりのショックを受けたはず。ニュースを見ているだけのわれわれも「大谷が結婚」「パーフェクトカップル誕生」という国民的祝賀ムードで真美子さんブームが巻き起こりそうだったところ、わずか数日で一転、冷や水を浴びさせられたような気持ちになったのだから、現場にいる彼女の心痛たるやいかほどか。
しかし、前述したように、自身もプロアスリートとして勝負の世界で生きてきた真美子さんなら、現状を正確に把握し、ポジディブマインドで乗り越えてくれるのではないか。
大谷にはこのような事件に負けず、「偉業を成し遂げながら幸せにもなる」という、新しいカリスマの姿を見せてほしいとファンたちは願ってやまない。それもまた姑以上に厳しくて勝手な「スターへの期待」なのかもしれないが。
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川崎 貴子(かわさき・たかこ)
リントス代表取締役
1997年に働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社・ジョヤンテを設立。2016年より、働く女性の結婚サイト「キャリ婚」を立ち上げる。婚活結社「魔女のサバト」主宰。著書に『我がおっぱいに未練なし』『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』など。■川崎貴子のカウンセリングルーム
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(リントス代表取締役 川崎 貴子)