園バス逆走事故から2カ月 運行再開 広島・東広島市
広島県東広島市で起こった園児送迎バスの逆走事故から2カ月。認定こども園がバスの運行を再開しました。
認定こども園さざなみの森 松井雄一郎園長「小さなことも見逃さずに運行ができるように気が引き締まる思い。車体はしっかり整えて何かあっても子どもたちを守る」
去年12月、東広島市で園児送迎バスが約100メートルに渡って逆走し、園児を含む12人がけがをしました。
ほとんどの人が軽傷でしたが、「子どものキズは軽傷という表現では済まされない」と運転再開にあたり松井園長がまず導入を決めたのが…
認定こども園さざなみの森 松井雄一郎園長「シートベルトの装着を標準化したところです。こちらの車両のシートベルトはリュックサックのように両肩で上半身をホールドする形になっています」
国土交通省が定める規定ではシートベルトの装着は義務ではありません。「子どもが自力で外せないため車両火災などの緊急時に脱出できなくなる」などの理由からです。
そのため子どもの力でもワンプッシュで簡単に着脱できるものを選択し、その不安に対応しました。
導入したものは他にも。運転手の動きを確認するAI搭載型のドライブレコーダーです。
認定こども園さざなみの森 松井雄一郎園長「例えば体調不良で目を閉じてしまう時とか、車内にはアラートを発して、会社にはドライブレコーダーの画像が即時に上がってくる仕組みになっている。危険な状況を車内でも対応しやすく、また組織全体でも私たちも委託先もその状況を確認してすぐ対応することができる」
事故当時、運転手が目を閉じていたことがわかっています。今後、もしそうなれば警告音が鳴り、車体のコントロールが失われていた場合には、同乗するスタッフがバスを制止する訓練も行ったということです。
認定こども園さざなみの森 松井雄一郎園長「バスに乗っているお子さんは本当にどのご家庭でもそうだが世界一大切な存在だと思います。その皆さまをお預かりして運行していくということの責任の重さを本当に痛感しながら楽しく登園してもらって、伸び伸び過ごしてもらえるように」
事故から2カ月。子どもの安全を守るという強い決意を胸に再びバスを走らせます。