23F1第16戦シンガポールGP決勝の様子(2023年9月17日撮影、資料写真)。(c)Lillian SUWANRUMPHA / AFP

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【AFP=時事】シンガポール政府は5日、元運輸相が汚職疑惑で訴追されたことを受けて、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)シンガポールGP(Singapore Grand Prix)の契約条件を見直す意向を明らかにした。

 同国では珍しい政府高官レベルを対象にした収賄事件の捜査において、S・イスワラン(S. Iswaran)前運輸相は、その大半が汚職とされる27件の犯罪で訴追されて先月辞任した。訴追内容に関しては無罪を主張している。

 この事件では、2008年にシンガポールにF1初のナイトレースを誘致した立役者でホテル・不動産王の王明星(Ong Beng Seng)氏も巻き込まれている。

 貿易産業省のグレース・フー(Grace Fu)担当相は、この日の議会で「今回の汚職疑惑を受け、(F1の)契約条件を再検討している」と公表しつつ、「F1やその他の契約が政府の不利になる仕組みになっていたかどうかに関し、現時点で示唆するものは何もない」と述べた。

 また、シンガポールGPの開催に向けてプロモーターとなった王氏の会社と2007年に契約を結んだシンガポール政府観光局(STB)が、2022年シーズンの同レースを監査するよう指示されたことも明らかにした。

 シンガポールGPの契約は2012年、17年、22年に更改されており、現行契約は28年に満了を迎えることになっている。

【翻訳編集】AFPBB News

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