【農家直伝】フランス料理にまさかの「肉厚椎茸」投入してみた!クタクタ野菜の中プリップリで輝く存在感♪

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煮込んでも絶対に崩れない食材「しいたけ」。旨味もたっぷりで優秀な食材ですが、和食にしか合わないんですよねぇ…。などと思っていたら、埼玉県でしいたけを栽培する貫井香織さんが、なんとフランス料理にしいたけを投入するレシピを教えてくれました。その料理とは、豆や豚肉などをじっくり煮込む南仏の郷土料理「カスレ」。しいたけが一体どんな旨味を出してくれるのか、さっそく確かめてみましょう!

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煮込み料理には”肉厚”のしいたけがオススメ

売り場に並ぶしいたけは、産地によって厚みも大きさもいろいろですが「煮込み料理に使うなら、ぜひ肉厚のものを」と、貫井さん。


スーパーで売られているしいたけを3種類並べてみました。厚さ、大きさもそれぞれですね。

しいたけの栽培法には、クヌギやナラなどの丸太にしいたけの種菌を植え付けて育てる「原木栽培」と、おがくずなどを固めたブロック(菌床)に種菌を植え付けて育てる「菌床栽培」の2つがあります。

市場に流通するしいたけの9割以上は、工場などで育てられた菌床栽培のものですが、貫井さんは昔ながらの原木栽培にこだわっているそう。



「自然の気候を最大限に利用することで、香り豊かなしいたけが育ちます。原木栽培で育てた肉厚のものは煮崩れしにくいので、フランス料理に入れても、存在を主張できますよ」(貫井さん)

トマトの旨味と相乗効果!「しいたけとソーセージのカスレ風」



材料(2人分)
しいたけ…4~6個
ソーセージ(あれば骨付き)…4本※ 
ブロックベーコン…100g
白いんげんの水煮缶…1缶(130g)
にんじん…1本
玉ねぎ…1個
トマト缶…1缶(400g)
コンソメ(固形)…1個
赤ワイン…100ml
にんにく…1かけ
オリーブオイル…大さじ1
塩・黒こしょう…各少々

※今回は、普通の骨なしソーセージを6本使いました。

作り方 
1.白いんげんは缶から出して水を切っておく。



2.材料を切る。しいたけはかさを厚めにスライス、軸は石づきを取り裂いておく。にんじんは1cm角、玉ねぎは薄くスライス、にんにくはみじん切り、ブロックベーコンは食べやすい大きさに切る。



3.鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて火にかけ、香りが立ったらベーコンとソーセージを入れて、焼き色を付ける。





4.しいたけ、にんじん、玉ねぎを加え、塩とこしょうを振って、さらに炒める。





5.4に火が通ったら、コンソメ、トマト缶、赤ワインを加える。





6.アクを取りながら、煮込む。



「水分量が足りないと感じたら、適宜ワインか水を加えてくださいね」(貫井さん)



7.5~6分ほど煮込んだら白いんげんを加え、さらに3~4分煮込んだら出来上がり。





見て見て、つやつや光るしいたけの存在感!さっそくいただきましょう。



おぉ~!しいたけ、フランス料理に合います!
煮込むことで、白いんげんや野菜はトロ~ッと柔らかくなっていますが、しいたけはぷりぷりの歯ごたえが残っていて、存在感が抜群!この食感の違いがたまりません。



お味はというと、しいたけの風味がふわっと漂いつつも、全体的にはトマトの味が効いていてGood!
贅沢に入れたソーセージとベーコンから、肉の旨味も出ていて、子どもも喜びそうな味です。



「煮込みに使うワインは飲み残しで十分。赤ワインでも白ワインでもかまいません。トマト缶の代わりにフレッシュトマトを使ったり、その時あるものでアレンジしてくださいね」(貫井さん)

しいたけって、こんな食べ方もできるのですね。ぜひ、みなさんも作ってみてくださいね。

貫井さんは、今回紹介したレシピの他にも、しいたけに関する情報をホームページなどでも発信しています。そちらもぜひ、ご覧ください。

貫井園

貫井香織さん

埼玉県生まれ。大学卒業後、コンサルティング会社、PR会社を経て、2008年に父親が経営する「お茶としいたけ 貫井園」に就農。原木しいたけ栽培において農林水産大臣賞を5度受賞の同園で働きながら、ワインに魅せられ、2016年に醸造用ぶどうの栽培を開始。2022年から、自家製ぶどうによる醸造ワインの販売を手掛ける。
2015年第10回さいたま輝き荻野吟子賞、2017年農業女子アワード「農業女子の知恵・夢部門」、2018年6次産業化アワード奨励賞を受賞。農業女子プロジェクトメンバー。

●貫井園ホームページ
http://www.nukuien.com/

●インスタグラム @nukuien
https://www.instagram.com/nukuien/