Maxwell Zeff

1月19日の発売(Xbox/PC版)から3日間で500万本を売り上げ、世界中で大ヒットとなっている『パルワールド』。Steamの同時接続者数が185万人で歴代2と、早くもトップクラスの人気ぶりです。

パルワールドが話題になっている理由の1つは、キャラデザインにもあります。一部では「銃を持ったポケモン」とも称されるほど、キャラがポケモンのデザインに寄っているのです。…寄っているというか、パクリだという声もあるほど。このキャラデザインに憤りを感じてるポケモンファンもいます。

一部の人(ポケモンファンかどうかはわかりません)からパルワールド開発元のポケットペアに脅迫まがいのコメントも届いています。

「殺害予告に近いようなツイート」

1月22日、ポケットペアの溝部拓郎CEOは、殺害予告じみた脅迫が届いていることをXで発言しています。

たとえば、ポケモンのニャースとパルワールドのニャンギマリなど、ゲーマーたちの間でキャラ酷似の声は多数でています。似ているキャラを比較するXポストも見られます。

『ポケモン』ファンにとっては許せない?『パルワールド』の成功

作品のファンたちが作る二次ゲーム、いわゆるファンゲームはたくさんあります。が、『パルワールド』はファンゲームではありません。新たな作品として商品化されており、そこが(一部の)ポケモンファン・ゲームファンはどうしても許せないのです。

先述したとおり、『パルワールド』はSteam同時接続者185万人の記録を叩き出しましたが、100万人を超えたゲームはわずか6タイトルだけ。それほど短期間で大ヒットしているのです。

大ヒットということは、収益もとんでもないことになっているはず。つまり、「パクリ疑惑のゲームでこのような成功が許されていいのか?」というのが、許せない理由のようです。

AIを活用で酷似キャラが?

フォーブス誌の報道によれば、ゲーム制作にAIを使ったのでは?という避難の声もありますが、それを裏付ける証拠はなし。

ただ、溝部CEOの過去ツイートに、AI生成ポケモンと本物ポケモンを比較して「AIが進化し過ぎてて、どっちがポケモンかもう分からない」というポストがあること、2022年に『AIアートインポスター』というゲームをリリースしていることから、AI関連で批判する声がでているようです。

『ポケモン』は偉大な先駆者である

渦中のポケットペアは脅迫には屈しません。パクリではないと真っ向から否定。ゲームリリース前に法的審査もクリアしているといい、恥じるところはまったくないという堂々たる姿勢です。

「私たちは真剣にゲームを制作しており、他社の知的財産を侵害するつもりはまったくありません」とAutomaton Mediaのインタビューで語っています。

ただ、溝部CEOには、ポケモンを軽視する気もいっさいありません。インタビューの中で、『パルワールド』にとって『ポケモン』は「偉大なる先駆者」だと表現。ただし、二者は全く感覚の異なるゲームであると。

溝部CEO的には、『パルワールド』はオープンワールドでのサバイバルゲーム『Ark: Survival Evolved』と同ジャンルという考えなのです。生き物を捕獲するというジェンルにおいて、ポケモンと比較されてしまうのは避けては通れない道だという溝部CEO。後から出てきた作品は、その道で必ず精査されるのはもはや運命だといいます。

ちなみに、ゲーム改造が趣味の人の中には、リアルポケモンキャラをパルワールドに入れ込むという攻めた遊びも発生しており、ファンの反応も十人十色。なかなかカオスです。