「45秒に1本のシャトルバス」に唖然…万博の人員輸送計画は「机上の空論」国費投入 “青天井” で1620億円
万博開幕500日前のイベントに参加した国山ハセンと政井マヤ(写真:つのだよしお/アフロ)
「344億円の木造リング」「追加の国費負担837億円」など、驚きの事実が次々と明らかになる大阪・関西万博。今度はさらに「トンデモ」な事案が浮上した。
11月27日の参議院予算委員会での、立憲民主党の辻元清美議員と自見英子・万博担当相のやり取りだ。
辻元「(万博会場には)橋とトンネル、2本のアクセスしかない。車で乗り入れできないので、シャトルバスでピストン輸送をするしかない。どのくらいの間隔で運行するのか」
自見「パークアンドライドの駐車場は、舞洲、尼崎、堺の3カ所で整備を予定している。このうち会場に最も近く、大きいのが舞洲の駐車場になる。舞洲の駐車場と万博会場を結ぶシャトルバスのピーク時の便数は、朝8時から9時の80便、すなわち45秒ごとに1台の頻度を想定し、計画を立てている。
実際には、複数の乗り場があるので、数分ごとの出発、到着ということになる」
辻元「いま、45秒ごとに1本出すと。非現実的じゃないですか。机上の空論なんじゃないですか」
なんと、45秒に1本のシャトルバスを出し、駐車場から会場まで入場者を運ぶというのだ。
「万博の会場となる夢洲(ゆめしま)は、ゴミなどを埋め立てた人工島です。夢洲へのアクセスは、舞洲からの『夢洲大橋』と、咲洲からのトンネル、この2つのルートしかありません。夢洲には団体バスなどの駐車場はありますが、マイカー用の駐車場はないため、周囲の駐車場からシャトルバスで客を輸送する『パークアンドライド』方式が採用されます。
いくら計算上の数字とはいえ、45秒に1本のバスというのは、実現不可能ではないでしょうか。『机上の空論』と言われても仕方がないでしょう」(週刊誌記者)
これに対しSNSでは、
《シャトルバスを45秒に1本運行って、何台バスを用意するつもりなのか?だいたい45秒で出発するバスに、どうやってお客さんが乗るのか?ダンプカーにショベルで、砂や砂利を積むのとは違うぞ》
《会場行きのシャトルバス45秒に一本運行…て言ってて変だと思わないのか、自見大臣》
《山手線だって45秒に一本来ないのに》
など、呆れかえる声があふれている。
「万博の会場建設費用は2350億円。そしてこれとは別に、日本のパビリオン建設などで必要な国費は837億円です。万博会場建設費のうち3分の1は国費なので、これが783億円。合計すると、万博のための国費は1620億円にもなります。
当初の見込みから費用は青天井で膨れ上がるばかりで、シャトルバスの件といい、見通しが甘すぎるとしか言いようがありません」(同前)
万博という名の暴走特急、もはや止めることは不可能か――。