「追われる立場」でリーグ連覇を目指す阪神の”充実度”に球界OBが見解「ここ何年かは阪神がリードする」

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29歳の近本などレギュラー陣はまだまだ働き盛り。しばらく強い阪神が続きそうだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 38年ぶりに日本一を達成するという最高の結果で今季を締め括った阪神。現在も、日本シリーズの激闘、さらに悲願達成の余韻に浸るファンも少なくない中、阪神を含めた各球団はすでに来季へ向け動き出している。

 来季、阪神はペナントレース覇者、そして2023年のプロ野球界の王者として新たなシーズンに臨む。引き続き、岡田彰布監督が指揮を執る阪神だが、「連覇」という目標がやはり簡単ではないとして、球界OBによる見解が伝えられている。

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「ファンの人も含め望んでいるのは連覇しかない」

 来季の阪神について、そう語るのはルートインBCリーグ・オイシックス新潟アルビレックスBCの橋上秀樹監督だ。自身のYouTubeチャンネル『橋上秀樹アナライズTV』で11月12日に配信した動画の中で、阪神の今後の戦いについて語った。

 ヤクルトでの現役時、さらに引退後にコーチを務めた巨人でもリーグ連覇に貢献している同監督は「今季は日本一という結果を残し、ハードルを上げたことになります」と述べており、「追われる立場としての戦い、そしてその中でファンの期待に応えていくこと、これらも非常に大変です」と主張。

 さらに「初めて勝つこともちろん、連覇はさらに難しいです。特にセ・リーグの5球団は“打倒・阪神”でくるわけですから、(連覇のためには)それに対してしっかり対策を立てなければなりません」とコメント。リーグ覇者に対する他球団からのプレッシャーも増すと説明している。

 加えて、近年のプロ野球界全体を振り返り、2021年のリーグ覇者であるオリックス、ヤクルトは前年が最下位、阪神も昨年はシーズン途中までBクラスだったことなどを踏まえ、「両リーグとも、各球団の実力が拮抗している結果だと思います」と指摘。

 その上で「戦力の充実、活躍した選手の年齢も考えると、ここ何年かは阪神がリードすると思いますが、来年の今頃は信じられないようなチームが日本一になっている可能性も無いとは言えないでしょう」と語っている。

 また今回の動画では阪神のチーム内の人事について「日本一を達成したわけですから、今は大きく動かす必要は無い」としながらも、「長く同じ役割を担うよりも、成長のためにはある程度の緊張感は必要」と話すなど、刺激を与えるために各コーチも適度なタイミングでの配置転換が必要であると論じている。

 阪神の指揮官復帰1年目で頂点に登り詰めた岡田監督が今後、どんなチーム作りを行うのか。球団史上初の連続日本一に向け、今オフもさらに注目を集めることとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]