近年のはしご酒ブームも影響し、若者向けの洒落た“ネオ横丁”が東京都内に続々と誕生している。

そんな中、異彩を放っているのが、恵比寿ガーデンプレイスの一角にある「ブリックエンド」だ。

センスのいい大人たちがこぞって集まる、ハイエンドな横丁の魅力を探ってみた!


ワンランク上の大人な横丁体験が叶う

異国情緒漂うレンガ通りの終着点に酒飲みの桃源郷ができていた。通り名には、ビール工場時代からの「レンガ(BRICK)」のイメージとガーデンプレイスの「端(END)」、そして一日の終わりに最高の一杯を飲みに来てほしいという意味が込められている


小さな飲み屋がひしめく横丁。その言葉を聞くだけで、ワクワクする酒好きは多いことだろう。

これまで“恵比寿で2軒目”といえば“エビ横”が一般的だったが、恵比寿ガーデンプレイスの南側、JR線に面した一角に広がる「ブリックエンド」がいま、抜群の個性とセンスを放っている。


洒落た大人が夜な夜な足を運ぶ理由は……強烈な個性を放つこの5軒にアリ!


大人を満足させる上質なクオリティーとコンセプトの異なる個性的な店が勢ぞろい。

ほかのエリアにはない唯一無二の魅力を放つ、この横丁の全貌を紹介しよう。


1.『青ちょうちん』で、星付き割烹の高級おでんを粋に嗜む



カウンター中央に鎮座する、ウエスタンエレクトリックのスピーカーが印象的。壁には現代アートが飾られ、洗練されたバーのような空間が格好いい


横丁の入口に灯るのは、赤提灯ならぬ『青ちょうちん』

こちらは、白金にあるミシュラン獲得の高級割烹『あき山』の店主・秋山英登さんが手掛ける“日本酒バー”だ。



上質なおでんを楽しめる“日本酒バー”。スペシャリテは、白金高輪の焼肉『炭焼 金竜山』から仕入れた「牛タン」800円〜1,500円


同店のために研究した出汁が名物で、“日本一予約が取れない”といわれる焼肉の名店『炭焼 金竜山』の牛タンを柔らかく炊いたおでんがスペシャリテ。




『あき山』で仕入れる高級鮮魚を使ったつまみが絶品。トロがたっぷり入った「鮪ユッケ」1,600円。



昆布、鰹、鮪の絶品出汁で味わう「冷たいおでんの盛り合わせ」860円。単品は400円〜


年代物のスピーカーから流れるレコードを聴きながら、極上のおでんで一献。

そんな大人の愉悦に浸る夜が、これからの季節恋しくなりそうだ。




利き酒師が厳選する日本酒は入手困難なレア酒もストック。

九谷焼の湯飲み茶碗も洒落ている。日本酒 800円〜。



「美味しいおでんで一杯どうぞ!」


店主の秋山さんは、白金の店の営業後にこちらの店に立つことも。

アートや音楽など彼のこだわりが店内に注がれている。


■店舗概要
店名:青ちょうちん
住所:目黒区三田1-13-4
TEL:070-8524-8827
営業時間:[喫茶]8:00〜16:00
     [バー]18:00〜25:00
定休日:不定休
席数:カウンター9席、テーブル2席



2.深夜まで音楽に浸るなら、『MUSICBAR berkana』がいい



11mの一枚板カウンターが圧巻。廃工場がテーマの空間に、60年代のタンノイのスピーカーやグランドピアノなど音楽好きな店主の趣味をセンス良くレイアウト


ブリックエンド最古参の『MUSICBAR berkana』は、3千枚のレコードとずらりと並ぶリキュールボトルが圧巻。



壁を覆い尽くすのは、約3,000枚のアナログレコード。上質な音と酒とのチルタイムを求めて、日々、カルチャーを愛する大人が集う


音響オタクの店主がこだわるタンノイのスピーカーで聴くセンスのいい音楽セレクトが、アナログレコード好きを虜に。




バーテンダー兼セレクターが雰囲気に合わせて音楽をチョイス。




BGMはシティーポップやジャズ、ソウル、“ドラクエ”のオーケストラまでさまざま!



日本刀のデザインになっているビアタップのレバーは、世界でたった2点だけという貴重品。サッポロビールやクラフトビールなど8タップ用意


ウイスキーやクラフトビールなど何でもそろえるが、旬の果物を使ったカクテルが絶品。



旬の果物で作るカクテルも人気。「巨峰のカクテル」2,000円


深夜営業が少ないこの界隈で、夜中2時までの営業も重宝されている。



「お酒&音楽好き大歓迎です!」


店長の蓮池正太郎さん。スタッフの和やかな接客にファンも多い。


■店舗概要
店名:MUSICBAR berkana
住所:目黒区三田1-13-4
TEL:03-6277-3786
営業時間:【月〜金】17:00〜26:00
     【土】15:00〜26:00
     【日】15:00〜24:00
定休日:不定休
席数:カウンター14席、テーブル8席



3.甘い夜を求めるふたりは、『Yellow Cakes』で酔いしれる



店内ではパティシエの調理風景を眺めながらスイーツを味わえる。ワンコ連れも可


注目は、昨年横丁に仲間入りした『Yellow Cakes』。



スイーツ専門店で供される「抹茶ティラミス」(1,700円)には、スパークリングワイン(800円)を添えて。セットで頼めば200円引きになるのも魅力


日比谷のカフェ『THE BLUE』の姉妹店となる同店では、パティシエの作業を眺められるカウンターでワインやスパークリングを楽しめ、さらにはお酒を使った夜パフェまで用意!

映えるビジュアルや味わいも絶品。甘党ならずともパフェを求めて寄り道していく。



これ一杯で酔えるパフェもある!


予約制で提供される夜パフェは、アルコール1杯分を使用した大人向けの味わいで〆にも人気。

季節限定の「モンブラン×シャンパン」1,900円。




ケーキやパフェは有名ホテル出身の若手パティシエが手掛ける。



「ペット同伴可なので愛犬と一緒にぜひ!」


代表の宮本奈生子さん。日比谷のカフェ『THE BLUE』の代表も兼任。


■店舗概要
店名:Yellow Cakes
住所:目黒区三田1-13-4
TEL:03-6450-3477
営業時間:12:00〜(L.O.21:00)
定休日:不定休
席数:カウンター4席、テーブル4席、テラス2席



4.スナック『会心の一撃』は、自分だけの秘密基地になる



洒脱なバーの間にレトロなスナックが佇む“抜け感”も、この横丁ならでは。飲んで語って歌いたくなったら思い切って扉を開けよう


まだ帰りたくない夜は、スナック『会心の一撃』でママとカラオケで盛り上がるもよし。



マイクを握るのは華月ママ29歳。女性スタッフは20〜40代と幅広く、皆、かなりの盛り上げ上手。セットチャージは男性が4,950円、女性が3,300円。カラオケは無料


地元に住むアッパー層の常連が多いが、明朗会計、一見大歓迎というオープンな雰囲気で客足が絶えない。



ドン・ペリニヨンをはじめとした有名メゾンのシャンパン数種も常備


シャンパンメニューが充実していたり、「ブリックエンド」内のメニューを出前できたり、ワンランク上のスナック体験ができるのも魅力だ。



他店からのデリバリーも可能


横丁内の飲食メニューを出前できるのも嬉しい。

写真は『1dL』の「自家製パテドカンパーニュ」(600円)と「タコのポテトサラダ」(550円)。



「飲んで歌って盛り上がりましょ〜♪」


左からユウコさん、華月ママ、モエさん。



赤いベロアのソファが、古き良き昭和のスナックを思わせる


■店舗概要
店名:会心の一撃
住所:目黒区三田1-13-4
TEL:03-6277-2223
営業時間:[喫茶]11:30〜17:00
     [スナック]【月〜土】19:00〜(L.O.25:00)
           【日】19:00〜(L.O.23:00)
定休日:不定休
席数:カウンター7席、テーブル12席、テラス2席



5.大人の昼飲みも2次会も、『1dL』で満たされる



線路に面した壁が全面ガラス張りのお洒落なワインバー。昼飲みからディナー、〆の一杯までフレキシブルに使える。アットホームな雰囲気で女性客も多数


気軽にワインを飲むなら、線路を見下ろせる艶やかなワインバー『1dL』へ。



アペから〆の一杯までシーンを選ばないフレキシブルなワインバー。クラシックや自然派がそろう豊富なワインを本格的な料理とともに


本格的な料理も評判で、夕方からしっかり食事を楽しむもよし。




「あか牛ロースト赤ワインソース」3,000円。




お通しは「生ハムとチーズのカヌレ」。



クラシックから自然派までがそろい、ボトルは5,000円〜。店内のワインセラーから好みのボトルを選ぶことも可能


ワインはクラシックも自然派も両方そろえる用意周到さで、上質なワインをグラスであれこれ試飲できる。

ボトルリストはなく、併設のセラーで好みの1本を探せるのも楽しい。



「上質なワインを開けてお待ちしています!」


シェフの森崎隆介さん(右)とサービスの川田沙織さん(左)。


■店舗概要
店名:1dL
住所:目黒区三田1-13-4
TEL:03-6409-6851
営業時間:15:00〜24:00
定休日:不定休
席数:カウンター14席、テラス2席




今日はどの店に行こうか?と、感度の高い大人たちが今夜も“ガプレ”の奥へと消えていく。


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