AI活用でIPS細胞の培養期間が3分の1に短縮される…グーグルが製薬会社に「創薬に強いAI開発」を
2030年にはビジネス、生活、教育などあらゆる領域に生成AIが浸透するといわれており、もちろんそれは医療分野においてもだ。薬の飲み忘れをお知らせするのは当たり前で、スマホが24時間問診してくれる医者の代わりすることも…果たしてほかにはどんな未来が訪れるのか。『世界最高峰の研究者たちが予測する未来』 (SB新書) より、一部抜粋・再構成してお届けする。
グーグルが製薬会社になる?
この先の未来、優秀なAIを持つ製薬会社がマーケットで勝つ、との構図が生まれるでしょう。
しかし、大規模な製薬会社には、そもそもソフトウェア企業に強い企業が多くありません。その結果、ここでもグーグルやマイクロソフトといったビッグ・テックが製薬会社と協力したり、場合によっては知見のあるスタートアップを買収するなどして、医療分野に積極的に進出していきます。
グーグルは5年ほど前から創薬も含め、医療分野でAIを活用していくことを公言しており、後述する画像診断や医療事務など、主に4つの分野で進めています。医療機関や製薬会社との連携も同様です。
ディープマインドとの提携もそのひとつです。同社はもともと、AIを使った創薬など医療分野に取り組んでおり、急性腎障害をAIが画像で判断するなどの成果を、かなり早い段階から発表していました。
年次イベントGoogle I/O 2023でも発表されていましたが、Google Cloud Platform上における、機械学習プラットフォーム「Vertex AI」を活用し、製薬会社と協力して創薬に注力しています。
Vertex AIは、グーグルが独自開発した汎用的なAIモデルであり、エヌビディア製のチップを使っています。創薬に特化したAIではありません。
しかし、これまで紹介してきたように、創薬に関するデータを学習させ、創薬に強いAIモデルを構築することができれば、グーグル自身が製薬会社、もしくは創薬部門と連携して、より注力することができます。
その結果、グーグルは製薬会社のような存在となり、画期的な新しい薬を世に送り出す。そのような未来は十分考えられます。
マイクロソフトもグーグルと同じく、アメリカの「Nuance Communications(ニュアンス・コミュニケーションズ)」という企業を買収するなどして、ヘルスケア領域への進出を強めています。
同社は、音声認識とAIに強いベンチャーで、医療分野では医師と患者のやり取りをAIがテキストにして、電子カルテとして保存できるようなサービスを手がけています。
買収は今から2年ほど前のことですが、金額は197億ドル。当時のレートで、約2兆1500億円の規模ですから、マイクロソフトがいかに医療分野に注力しているかが窺えます。
日本国内では、製薬大手の中外製薬がAI、ディープラーニングを活用した創薬に取り組んでいることを公表しています。
【感染症】バイオテクノロジーによりマラリアを削減
日本ではあまり馴染みがありませんが、世界の三大感染症のひとつであるマラリア。
現在でも熱帯・亜熱帯地域での流行が継続しており、毎年数億人レベルで感染、死亡者数も数十万人という状況です。
マラリアは、マラリア原虫という寄生虫を蚊が媒介することで、感染が広がります。そこでマラリア原虫を持たない、持てないような蚊を、遺伝子組み換え技術などで行う取り組みが進んでいます。ここでもマイクロソフト、ビル・ゲイツ財団が積極的に投資しています。
具体的なテクノロジーは「CRISPR-Cas9(クリスパー・キャスナイン)」。2020年にノーベル化学賞を受賞した技術でもあります。受賞したのは、ドイツの研究機関とアメリカの大学の研究者2人ですが、元となるアイデアや技術は日本人研究者が、1980年代に発見しています。
仕組みは至ってシンプルです。ハサミのような機能を備え、特定のDNA配列をハサミで切断し、遺伝子の配列を組み換えます。
そもそも、バイオテクノロジーと聞くと、医療・ヘルスケア領域の取り組みをイメージする人が多いと思います。
しかし、そもそもバイオテクノロジーとは「Biology(生物学)」と「Technology(技術)」を合わせた言葉です。
医療分野に限らず、人も含めた動物、植物などさまざまな生物を研究することで、人類の生活や暮らし、ビジネスで役立つような技術を開発しよう、というものです。ですから農業分野での品種改良、食品分野では醸造発酵に関する研究や技術、化粧品、環境など幅広い分野で取り組まれています。
栄養価が高く、それでいて環境変化にも強い果物を生み出す、といった研究などもあります。新しい組み合わせを試すこともできますから、まるで本物のお肉のような、植物由来の人工肉を作る取り組みも、バイオテクノロジーの一環と言えます。
大豆からお肉を作っているベンチャー、インポッシブル・フーズの取り組みなどはその代表例です。
エイズ、結核といった残る世界の三大感染症に対しても、マラリアと同じようにテクノロジーを使い、世界から根絶させるために取り組んでいる企業や財団は多くあります。
この先の未来では、これらすべての感染症がなくなる日が来るかもしれません。
【ロボティクス】名医の手腕を再現するAI医療ロボット
デバイス面においては、ロボットがますます進化するでしょう。そもそも人の手は、どうしても多少震えたり、ブレる性質があります。ロボットがカバーすることで、より精度の高い手術を実現します。
ダヴィンチは特に有名で、導入している医療機関は世界中に広がり、世界での症例数は、1年あたり100万以上とも言われています。日本でも導入している医療機関が多く、国内での台数も570以上だそうです。
さらに、ここから先の未来では、ダヴィンチのような手術サポートロボットに、AIが実装されていきます。ダヴィンチで手術を進めながら、体内や患部の様子、詳細をカメラで撮影する。その画像を瞬時にAIが解析することで、アシスタント的に医師に助言を伝えるような世界です。
ディープラーニングで学習を施したAIモデルを使えば、人間の目では到底認識できないような各種疾患を、画像解析により検出できるでしょう。たとえば現在でも、胸部X線画像から病気を自動的に検出するための深層学習モデルが出てきています。
検出可能な疾患は、肺炎、肺がんなどの病変や骨折といった異常であり、ベテランの放射線科医でも難しい、X線画像からの適切な診断が高精度でできることが確認されています。
また、先にも紹介したロボ グローバルのダニエラ・ラス教授の発表でも、機械学習システムにより、医療業界では手術の映像をAIが分析することで、血管が破裂する可能性を示すような、非常に小さな兆候を判別・指摘することができ、事前通知を外科医に与えれば、手術の品質が格段に向上する、と述べられています。
手術も含め、AIが医療現場に浸透すれば、医師は簡単でルーティン的な業務はAIに任せ、難しいオペの部分に集中したり、より高度な業務に励むことができます。
実際、単純な縫合であれば、ロボットが自動でオペするようなことも将来的には可能になるでしょう。
一方で、特に難しいオペに向かう名医は、次から次へと変わる目の前の状況、患者のバイタルなどを多角的にこれまでの経験から判断して、指示はもちろん自らも手を動かしています。
そしてその情報の多くを、目から得ています。また医師一人ひとり、オペのスタイルや流れも異なります。
そのため、AIがデータを学習したとしても、ましてやデータにない状況に遭遇するケースもあるでしょうから、現時点では実際にAIロボットが手術を行うのは、画像診断と同様、簡単な作業に限られると考えています。
ある意味、自動的に淡々と行うような、術後の縫合などです。自動運転の現在の状況に似ている要素があります。
ただし、これは現時点での予測ですから、この先テクノロジーがさらに進化すれば、すでにこの世を去ってしまった名医の技術をAIが学習し、ロボットに再現してもらう夢のような未来の実現も、十分あり得ると思います。
多忙かつ高度な判断が必要な緊急治療室などにおいて、人間を的確にサポートし、負荷を軽減し、最善のアウトプットを行うことに貢献するような、AIアシスタントもあり得るでしょう。
一方で、より多くのデータを学習させることで、人間とのコミュニケーションの質なども含め、高めることができる可能性があります。すべての医師が、患者の意思を汲み取り、適切な言葉をかけるというコミュニケーションが上手なわけではありません。AIの方がコミュニケーションの満足度が高い、という事例さえあります。
また、知識豊富なメンターやコーチがいる場合、人間は自信を持って仕事ができるため、まさに私が予測した名医の再現に近い、熟練のデジタルメンターとしてのAIアシスタントも考えられます。
【研究開発】AIによりIPS細胞の培養期間が3分の1に短縮
オペ以外の、人命に直結しないような領域の作業や工程においても、ロボットやAIがより浸透していきます。
それは研究施設で日々行われている培養などです。AIが最適な条件を提示することで、熟練技術者よりも短期間で高品質の細胞が生成されます。
実際に取り組みも始まっています。理化学研究所の発表によれば、熟練技術者の経験が必要なIPS細胞の培養において、AIによる最適化で期間が3分の1に短縮されたそうです。
具体的には、人の両腕のようなアームを持つロボットとAIを組み合わせ、人のIPS細胞から目の網膜細胞を作り出す作業を、効率よくロボットが行う試みが行われています。
研究者が帰宅した後も、夜中に淡々とロボットが培養や再生細胞の製造を行う。製造業界の章で触れた、工場や倉庫が不夜城になるのと同様、研究機関もロボットとAIを活用して、24時間365日稼働するようなところが増える日が近いかもしれません。
【診断】スマホドクターが医師に代わり問診を行う
オペのような治療だけではなく、一般的な問診や診断においても、これから先の未来では医師に代わり、生成AIがその役割の一部を担っていくでしょう。
これまでもヘルステックベンチャーなどが、スマホで患者の状態を問診するアプリを提供していました。国内ではUbie(ユビー)というスタートアップがあります。カメラを使うことで表情や顔色なども分かる、遠隔診療も進んできました。
しかし前者、アプリの場合はいわゆるチャットボットが決められた答え、パターン認識によりやり取りを行っているため、イエス・ノーの機械的な回答でした。これが、生成AIにより、医師とするような自然なやり取りに進化します。
扱うデータ量も膨大に増えますから、より幅広い回答ができるようになります。
カメラを使った遠隔治療においても、これまではあくまで医師が介在し、医師主導の下で行われていました。
こちらもGPT-4の登場で、画像解析も瞬時に行えるようになりますから、自然言語処理機能と組み合わせることで、より医師に近い、それでいて幅広いデータに基づいた問診や診断が行えるようになります。言うなれば、スマホドクターです。
MITコンピューター科学・人工知能研究所のモニカ・アグラワル氏らが取り組んでいる研究によれば、GPTなどのLLMを膨大なデータの分析に利用することで、一定の成果が出たと発表しています。
患者の臨床所見が記された書類、つまり自然言語で書かれたデータの中から、どの内容が重要な数値・データであるか、LLMが抽出できるかの取り組みを行いました。アプローチは主に2つです。
1つ目は、事前にデータを学習させずに行う、ゼロショットラーニングによるアプローチ。もうひとつは、いくつかのヒントを学習させた上での抽出です。
両アプローチから、ChatGPTのような汎用的なLLMは、数ショットの学習を行うだけで、的確に臨床情報を抽出できた―換言すれば、どちらのアプローチにおいても、従来の自然言語処理(NLP)より結果が良かったと、結論づけています。
医師の行うべきことは、AIが判断した診断内容や処置において、判断をくだす。遠隔でなくても構いません。外来で活用すれば病院で何十分、ときには何時間も待つようなことも、少なくなくなるのです。
たとえば、前処理―つまり、AIが正しく診断できるように撮影画像の微調整を行う作業は人が担っていました。
しかし、その前処理作業もAIが担うようになる。結果、レントゲン技師や医師などの負担が減るでしょう。
問診や治療ではなく、その前段階である予防においても、テクノロジーの進化により変化が訪れます。
金融業界の章でも少し触れましたが、ウェアラブルデバイスが進化することで、高血圧症や糖尿病、不整脈などを事前に察知し、改善するような未来です。
多くの人が24時間肌身離さず持っているデバイス:スマホだからできること
スマホドクター的なサービスも、あわせて登場しています。高血圧、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)、ニコチン依存といった精神科、生活習慣病関連のアプリです。CureApp という日本のベンチャーが提供しています。
心理的依存に関連しがちな、これらの生活習慣病の治療においては、これまでは診察時に医師から受けるアドバイスや投薬が主でした。
しかし、心理的依存を解消するためには、月に一度程度の医師からのアドバイスだけでは不十分であり、日々の行動や思考を変える必要がありました。
医師はその点についても、一部サポートをしていますが、毎日全患者に寄り添い、すべての時間帯の状況をチェックするような対応は、物理的にも時間的にも無理があります。そこを、アプリがサポートします。
スマホは、多くの人が24時間肌身離さず持っているデバイスですから、今日はしっかりと体を動かしたのか、お酒やタバコの量は適切であったか……など、日々患者と伴走するかたちで病の治療や予防を行っていく。そのような患者とのやり取りにおいて、生成AIが活躍することは言うまでもありません。
定期検診で医療機関に行った際にも、これまでのデータを医師と共有することで、医師はより的確な診断ができるようになります。
バイタルデータを計測するのは、Apple Watchなどのデバイスに限りません。不動産の領域とも関連しますが、いわゆるスマートホームの概念に重なるからです。
たとえば、部屋に置いているイスやベッドにセンサーが搭載されている住宅です。
室内のカメラで、プライバシーに配慮しながら1日の行動を記録する。運動はしたのか、お風呂には入ったのか、食事はしっかりとったのか、など。調子が悪い時には、室内の照明を暗くしたり、寝つきがよくなるようにベッドを事前に温めておく。このような取り組みも可能になるでしょう。
健康を意識したスマートハウスの考えは、すでに大手不動産会社の飯田グループホールディングスと大阪公立大学が、2025年に開催される博覧会、大阪・関西万博に実際のパビリオンとして出展することが発表されています。つまりそれ以降に、社会実装されている可能性は十分にあるのです。
文/山本康正 写真/shutterstock
『世界最高峰の研究者たちが予測する未来』 (SB新書)
山本康正
2023/9/6
\990
272ページ
ISBN:978-4815622343
海外のトップ頭脳も予測した!最新テクノロジーによる2030年の世界
テクノロジーはどこまで進化するのか?
人間は駆逐される?
AIって結局、わたしたちにどんな影響を与えるの?
今、多くの人がこのような疑問を抱いているのではないでしょうか。
ChatGPT、Bing、Midjourney、Stable Diffusion…世界を大変革の波に包み込んだ最先端AI。一昨年の2022年は「画像生成AI元年」とも称されますが、現代に生きるわたしたちにとって、人工知能をはじめとする最新テクノロジーは、仕事、くらし、教育など人生のどの側面から見ても、もはや切り離して考えることが難しい存在にまでのぼりつめました。
そのような今、わたしたちの仕事やくらしのあり方、テクノロジーとの共生方法を模索することが、世界中で喫緊の課題となっています。
トレンドトピックでいえば、「教育現場で教師はAIに取って代わられるのではないか」「クリエイターはAI以上の価値創造ができるのか」など、人間にとって当たり前だった「働く行為」の見直しが各所で進んでいます。
本書では、ハーバード大学客員研究員であった山本康正氏が、「ハーバード大学、スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)など、世界を舞台に活躍する一流エンジニアを輩出する名門大学・研究機関の研究者や関係者が発表している研究データ」に基づき、ジェネレーティブ AI などをはじめとした、さまざまな最新テクノロジーによって、これから業界・産業にどのような地殻変動が起こるのかを見通しています。
エンターテインメント、金融、不動産、製造、医療・ヘルスケア、教育など、各産業ごとに、最新テクノロジーによってそのしくみや働き方、ビジネスモデルのあり方がどう変わるのか、豊富な具体例とともにみなさまにご紹介します!
この時代を生きるわたしたちにとって、これからの世界を生き抜くヒントと正しい危機感、そして心に灯がともるような希望を与える1冊です。
本書では、エンターテインメント、金融、不動産、製造、医療・ヘルスケア、教育など、各産業ごとに、生成AIをはじめとする最新テクノロジーによって、どのような変革が起きるのかを予測しています。
1章ではエンターテインメント業界。文字、画像、動画など、生成AIがさまざまなクリエイティブ生成を肩代わりし始めた今、クリエイターや広告業界にはどのような影響、ゆらぎが生じるのでしょうか? また、生成AIクリエイターの手助けが得られることにより、人間が人間らしい価値創造に時間を捻出できるようになるという明るい見方もできるでしょう。
2章では金融業。窓口業務などの大幅縮小など、特に銀行が近年テクノロジーによって受けている影響は計り知れないものです。いずれ銀行や証券、保険会社はなくなってしまう運命にあるのでしょうか? GAFAM(最近ではMATANA)による巨大経済圏の話とからめながら、解説します。
3章では不動産。メタバースの波は直近では沈下気味にありますが、いまだにわたしたちは実体を伴った生き物として現実界に存在しています。住む場所の選定や、不動産価値の判定など、リアルな世界における住む場所や働く場所に関しても、テクノロジーの力を借りれば円滑なエコシステムが構築される可能性があります。
4章では製造業。生産、物流、小売りなど、製造業は巨大なシステムサイクルで動いています。倉庫管理や商流など、モノを作り、運び、売る行為の骨組み自体が、テクノロジーによって効率化、自動化される未来も近いのではないでしょうか。
5章では医療・ヘルスケア分野。超高齢化社会では、日常的な健康管理に多くの人が関心を持っています。ウェアラブルデバイスを通して、人名が救われた事例など、テクノロジーがわたしたちの生活と福祉をサポートしてくれる未来が待っているのかもしれません。
6章では教育領域。目的意識を持って学ぶ姿勢を持たなければ、人間として生きる価値が失われていってしまいます。日本と海外の教育事情を比べつつ、教える側と教わる側との最適なマッチング策などを考案する必要性を説きます。
はじめに
・世界トップ研究機関の「警告」
――最先端テクノロジーが全産業にもたらす大地殻変動
(2030もしくは2035年を舞台に、テクノロジーがもたらした地殻変動後の世界に生きる男性/男女を主人公にした架空小説仕立て)
・本書の構成について
・なぜ今テクノロジーとその未来について考える必要性があるのか
第1章 エンターテイメント業界――破壊的技術が迫る時代の危機
【文章、画像、動画】
・ジェネレーティブ AI による脅威
【ゲーム】
・VR/AR技術がもたらす激変
【音楽、映画】
・ストリーミングサービスによる既存ビジネスモデルの崩壊
【ゲーム】
・ゲーム産業の競争激化とAI技術の台頭
【芸術、クリエイティブ表現】
・デジタルアートの台頭と伝統的アート市場の危機
第2章 金融業界――ブロックチェーンが引き起こす未曾有の地殻変動
【銀行】
・仮想通貨とブロックチェーン技術の衝撃
・AIによる資産運用戦略の革新
・銀行業界へのデジタル決済技術の波及
【保険】
・保険業界のデータ活用とプライバシー問題
【証券】
・不正取引(詐欺)対策とブロックチェーンの可能性
第3章 製造業――次世代テクノロジーがもたらす革新と破壊
・サプライチェーン管理におけるブロックチェーンの活用
・IoTによる製造業の確変
【IT・電子】
・量子コンピューティングの革命
【機械・化学・金属】
・AIによる自動化の加速と労働力不足への対策
【建築】
・3Dプリンティング技術の進化
第4章 不動産業――拡大する不動産テックと計り知れない効果
・最適な価格提示と未来予想で崩壊する既存接客モデル
・顔認証でますます便利になる住宅環境
・税金対策のシミュレーションから最適プラン提示まで
第5章 医療業界――生命と倫理にかかわる技術革新の波紋
【生命の誕生】
・ゲノム編集技術の進歩と倫理的問題
【ヘルスケア:長寿、不老、アンチエイジング】
・AIとデータ解析がもたらす個人化医療の展望
・遺伝子治療と再生医療の可能性
・医療デバイス産業の激変
【医薬品】
・バイオテクノロジーの環境リスク
第6章 教育業界――従来の教育システムが崩壊する
・オンライン教育がもたらす業界の再編と新たな競争
・VR/AR技術が生み出す革新的な学習手法
・AIによるパーソナライズド学習の台頭
・世界的な教育格差の拡大とテクノロジーの役割
・高等教育機関におけるビッグデータ活用の脅威とチャンス
おわりに
・テクノロジーの大航海時代に生き残る企業になるための処方箋
・先生が本書を通じて読者、社会、しいては世界に届けたいメッセージ