貯めていたおこづかいを資金に、350mlコーラを24本ケース買いして、夏休み期間中「家族向け」に商売を始めたという小学4年生の女の子。

 父である「田中ラオウ」さんはその様子を陰から見守っていました。

【その他の画像・さらに詳しい元の記事はこちら】

 後日、商売の状況を確認しようと、出納帳をめくってみると……そこに書かれていたのは、5行分にも及ぶ「花 コーラ1本のんだ」の文字。田中さんも思わず吹き出してしまった模様。自身のSNSに「めちゃくちゃ欲望に負けてて笑ってる」と投稿しています。

 そもそも、娘さんがこうした商売を始めるようになったのは、使えば減るお金を増やすにはどうすればいいか?と、田中さんと一緒に考えたことがきっかけ。そこで、コーラを仕入れて、田中さんら家族に販売するという結論にたどり着きました。

 合わせて、田中さんは出納帳の目的や使い方も教えるなど、実に本格的な取り組み。その際に、「自分で飲んだ分はメモしておかないと売り上げ合わなくなるよ」と伝えておいたところ、実は5本飲んでいた……という事実が発覚したようです。コーラはおいしいもんね……!

 しかしながら、娘さんは自らプロモーションCMを作るなど、売り上げの努力を欠かさなかった甲斐もあり、1本120円で販売しているコーラの売り上げは順調に推移(田中さんらがほぼ毎日購入)。完売は目の前であり、500円ほどの利益が出る見込みなのだとか。

 仕入れ値が1814円だったので、「これだけは自分で飲んでも大丈夫」という一線を予め決めていたのかもしれませんね。こうした点も含めて、お金の仕組み、商売の仕組み、売り上げと利益の関係性などを学べたのは、素晴らしい取り組みであると感じます。

 昨今は特に若年時から金融教育を行うことに注目の目が寄せられています。座学も良いのですが、こうして実戦を通して学ぶことは何よりの経験。きっと娘さんの将来の役に立つことでしょう。

<記事化協力>
田中ラオウ/画家さん(@raoutanaka)

(山口弘剛)