高性能ミラレコ「ケンウッドDRV-EM4800」登場! 新たに「画角調整」、斜め後方車の「接近警告」も
デジタルミラー+2カメラドラレコの最新型執筆:Hideaki Hamasaki(浜先秀彰)
ケンウッドのドライブレコーダーはユーザーの多様なニーズに合わせて選べる豊富なラインナップを揃えているが、このたび「ミラレコDRV-EM4800」が新登場。9月下旬より販売を開始する。
【画像】KENWOOD新型「ミラレコ」、新型「2カメラドラレコ」 発売へ【細部までチェック】 全27枚
同社ではハイエンドモデルの「Xシリーズ」、ミドルレンジの「Gシリーズ」、エントリーの「Rシリーズ」を展開しているが、これは「Xシリーズ」に位置づけられるもの。業界トップクラスの性能を実現するハイスペックを備えている。
9月下旬に発売される「ミラレコDRV-EM4800」。デジタルルームミラー本体に加えて、前後2つのカメラが付いてくる。 ケンウッド
写真を見てのようにスタイルは人気急上昇中のミラー型で、「デジタルルームミラー」と「2カメラドライブレコーダー」の2つの機能を併せ持っている。
ケンウッドの“ミラレコ”シリーズには大画面の「DRV-EM4700」、コンパクトカー向けの「DRV-EM3700」、AV一体型ナビ・彩速ナビ連携タイプの「DRV-EM5700」の3モデルが用意されているが、これは「DRV-EM4700」のモデルチェンジ版となり、ユーザーニーズをより満足させるべく各部にブラッシュアップが施されている。
ミラー型の本体には12V型フルカラータッチパネルIPS液晶を搭載し、コンパクトな2つのカメラを付属。本体は純正ルームミラーに重ねるようにして付属ゴムバンドで固定し、カメラはフロントガラス、リアガラスに付属ブラケットを使って貼付けられる。目立たずスマートな装着ができるのも嬉しい。
やっぱり画質が大事 前後フルHD+HDR
日ごろはデジタルルームミラーとして活躍するだけに、画質について“徹底したこだわり”を見せる。
新たに明るく低ノイズで色再現性に優れたCMOSセンサー「PureCel Plus」を採用するとともに、ケンウッド独自の映像技術と車載技術によって総合的に画質や機能を高めた「Hi-CLEAR TUNE(ハイクリアチューン)」も搭載している。
前後の2カメラともに、水平:約133°/垂直:約69°/対角:約162°の広視野角レンズを採用する。カメラ自体のサイズは、57mm×31mm×25mmとコンパクトだ。 ケンウッド
トンネルの出入口などで明暗差を自動補正する「HDR機能」、プライバシーガラスやスモークフィルムなど色付きガラスの影響を受けない「明るさ調整機能」も備えている。
もちろんこれらは画面表示だけでなく、万一の際に重要な証拠として扱われる記録映像へと反映される。
フロントカメラ、リアカメラともにフルHD画質(解像度1920×1080)で映像記録ができ、通常走行時の「常時録画」、内蔵Gセンサーが衝撃を検知した際に作動してイベント記録フォルダに録画を行う「イベント記録」、ドライバーの発話やボタンの手動操作によってイベント記録フォルダに録画を行う「音声コマンド/手動録画」などの録画機能を搭載。
オプションの車載電源ケーブル「CA-DR550」を接続するとエンジンを切った後でも電源供給ができるようになり、最長24時間の駐車録画が行える。
当て逃げなど車体への衝撃を検知してから録画を開始する「衝撃検知モード」と、1秒間に1コマ(通常は1秒間に28コマ)ずつ録画し、衝撃を検知すると駐車録画を開始する「タイムラプスモード」の2つのモードを利用できる。
新機能「表示画角調整機能」 どんな感じ?
記録映像の再生は本体ディスプレイだけでなくパソコン上でも行える。
専用ビュワーソフトの「KENWOOD MIRA-RECO VIEWER(無料)」はWindows用、Mac用がそれぞれ用意されており、2つのカメラの記録映像が見られるだけでなく、GPSデータに基づいて映像が記録された場所の地図を見たり、日時や速度の確認ができる。
新機能「表示画角調整機能」は、6段階の中から好みの拡大率を選べる。サンプルイメージは、上から「1.0x(標準)」「1.3x」「1.5x」のもの。 ケンウッド
Gセンサーのデータからは急ブレーキを踏んだことや急ハンドルを切ったことなども推定できる。
また、優れた使い勝手を実現しているのも特徴で、「表示画角調整機能」を新搭載。
リアカメラが捉えた映像をそのまま映し出してしまうと遠近感がつかみにくい場合に、6段階の表示拡大率から好みのものを選べる(サンプルイメージは上から拡大率「1.0x」「1.3x」「1.5x」のもの)。
さらにシフトレバーをリバースに入れた際には「画角自動降下機能」により、あらかじめ設定した下向きの角度にアングルを切り替えることが可能だ(リバース検出コードの車両接続が必要)。
タッチパネル操作で直感的に機能設定ができることや音声で手動録画や画面切り替えができるのも見逃せないポイントで、ドライブレコーダーを使い慣れていない人や機械が苦手な人にも親切な作りとなっている。
「斜め後方」の死角もサポート 価格は?
このほか運転支援機能も充実している。
死角となる“斜め後方の接近車両”を表示・警告音で知らせる「斜め後方障害物警告」を新たに採用。
DRV-EM4800は、デジタルルームミラー本体と、フロントカメラが分離しているセパレート式。取付け位置の自由度を高く、運転支援システムの機器や視界を妨げないように設置できる。 ケンウッド
それに加え、後方車両の急接近を表示と警告音で知らせるとともにイベント記録を開始する「後方急接近警告」、前方車両と安全な距離が保たれていないことをアイコン表示と警告で知らせる「前方衝突警告」など5種類能を搭載している。
デジタルルームミラー型ドライブレコーダー、「ケンウッド・ミラレコDRV-EM4800」はさまざまな場面でドライバーをサポートし、安全と安心を高めてくれるアイテム。
「愛車のドライブレコーダーに不満がある」「クルマを乗り替える予定」、そんなタイミングならばぜひ注目してほしい1台だ。
発売時期は9月下旬。価格はオープンで、市場推定価格は5万4100円前後となっている。