本田真凜が語る『ワンピース・オン・アイス』舞台裏 稽古で感じた妹・望結の影響力
本田真凜インタビュー『ワンピース・オン・アイス』前編
アニメ『ワンピース』がフィギュアスケートに! そんな史上初の試みで、本田真凜はアラバスタの王女・ビビ役を演じる。8月11日開幕の『ワンピース・オン・アイス〜エピソード・オブ・アラバスタ〜』横浜公演直前、スポルティーバのインタビュー取材で妹の本田望結とのエピソードや他の出演者との稽古の様子などを語ってくれた。
『ワンピース・オン・アイス』稽古後にインタビューに応じた本田真凜
ーー『ワンピース・オン・アイス』が決まる前に『ワンピース』をご覧になったことがありましたか?
本田真凜(以下同) はい! ちょうど1年ちょっと前に一番下の妹の紗来(さら)がワンピースにどハマりしていて、一緒にアニメを見たり一緒に映画に見に行ったんです。そうやって私もハマっていた時だったので、本当にうれしくて。演じるビビちゃんも大好きなキャラクターです。
ーー今回のアイスショーの依頼を聞いた時はどう思いましたか?
びっくりしました。ワンピースのなかでアラバスタ編が一番好きという方も多いと思うんですけど、私もそのひとり。アラバスタ編のヒロインであるビビちゃんを演じることはとてもうれしいです。今はビビちゃんになりきって演技ができているんじゃないかなと思います。
ーー妹の望結(みゆ)さんもナミ役で出演されています。姉妹でお話しすることはありますか?
ワンピースの宣材写真を撮った日に望結がナミ役だということを聞いて。その時はナミ役といくつかの役が誰になるかまだ知らなかったんですけど、本当にびっくりしました。望結は私に「見に行くからね」と話していたので、望結自身もすごくびっくりしていて。
実際に稽古が始まってから、最初のうちはみんなも演技をしたり、セリフを口にしたりすることが照れくさいと感じていたんですけど、望結が一緒にやることになって「役者の演技」を目の当たりにしました。
望結がセリフをすべて口ずさんで、表情や一つひとつの動きもすごかったので、一気に場が引き締まるというか。演技の部分で望結がいることの影響が大きいんじゃないかなと感じました。
ーー『ワンピース』のなかでお気に入りのキャラクターはいますか?
アニメを見始めた時はウソップ推しでした。不器用な感じがすごく好きで。『ワンピース・オン・アイス』のお稽古に入ってからだとクロコダイルが好きです。
ーーそれは無良崇人さんが演じるクロコダイルだからということも?
はい、もちろんです(笑)。見ているとクロコダイルが滑っているのか、無良さんが滑っているのか、途中でわからなくなるくらいで、すごいなと思います。ふだん、無良さんはすごく優しくて、隣に座っていろんなアドバイスもしてくれるんです。
でも、リンクではクロコダイルとビビは敵対関係なので、ふたりとも切り替えて怒りまくったりして。それに、葉巻を吸っている演技姿とかがクロコダイルのまんまで、強そうですし、クロコダイルのすべてが表現されていていつも見入ってしまいます。
ーー稽古でビビの相棒のカルーと一緒にいる場面も拝見しました。河野有香さんが演じるカルーもすごくかわいいですね。
はい! カルーは初日から一緒だったんですけど、練習以外でも手が自然に羽みたいに「ぴょこん」となっていてすごくかわいいんです(笑)。
ーー他のキャラクターでも日常生活にキャラクターが影響しているなと感じる方はいますか?
チョッパー役の渡辺倫果さんはもともとチョッパーっぽくてすごくかわいいです。甘えてきてくれたり、よく話しかけてきてくれるのでますますチョッパーっぽいですね(笑)。
ーー宮本賢二さんの振付けはいかがですか?
最初にお話をいただいた時に、フィギュアスケートと『ワンピース』のコラボがどういうふうになるのかまったく想像ができなかったんですけど、振付けが終わってみたらすごいものができ上がっていて。
賢二先生の振付けは今までもいろんなアイスショーや自分のプログラムでお世話になっていたんですけど、この振りのあとにこれがくる、というすごくわかりやすい動線でやってくださるのでみんなもすぐ覚えられます。
ちょっとここがわからないという部分があっても、1〜2分で全部改善してくださるのですごくありがたいです。
ーー金谷かほりさんの演出を経験してみていかがですか?
現場はすごく雰囲気がいいです。スタッフの方もみんな本当に優しくて。金谷さんも本当に素敵な方で、廊下ですれ違ってもずっと立ち止まって他愛もないことを話したり(笑)。
この間は『自分も妹がいて〜』という話をしていました(笑)。スケート以外のことでも、何でも相談できるような方ですね。
(つづく)
後編<本田真凜が『ワンピース・オン・アイス』で「必見」と熱く語る宇野昌磨vs無良崇人のバトル>を読む
【プロフィール】
本田真凜 ほんだ・まりん
フィギュアスケーター。2001年8月21日、京都府生まれ。2歳からフィギュアスケートを始め、ノービス時代から国際大会に出場。ジュニアに参戦した2015−2016シーズンには世界ジュニア選手権では優勝。翌2016−2017シーズンは世界ジュニアで2位、シニア選手に相手に全日本選手権でも4位に入る。シニアに転向後、全日本選手権やグランプリシリーズなど国内外の大会に出場。JALスケートクラブ所属。明治大学在学中。
『ワンピース・オン・アイス〜エピソード・オブ・アラバスタ〜』
アニメ『ワンピース』が史上初のアイスショー化。日本屈指のスケーターが集結し、アニメの声優たちのセリフに合わせ、フィギュアスケートならではのスピード感、躍動感で『ワンピース』の世界を表現。光やプロジェクションマッピングの演出によるスペクタクルなアイスショー。8月11〜13日(横浜)、9月2〜3日(名古屋)の全国2カ所で全10回公演。