長い信号待ちや駐車場などで、トラックやバスから「プシュー」と、けっこう大きな空気が抜ける音がすることがあります。あれは何なのでしょうか。

クルマがひと息ついた? それにしてはデカい「プシュー」音

 駐車場や長い信号待ちで大型トラックやバスの横についていると、ふいに、「プシュー」と大きな空気の抜けるような音がしてビックリした経験のある人もいるかもしれません。あれは何なのでしょうか。


大型トラック。駐車場でも「プシュー」の音が響くことがある(画像:写真AC)。

「停車中に長く大きな“プシュー”ならば、パーキングブレーキをかけたときでしょう」。トラックメーカー関係者がこう教えてくれました。

 大型車がパーキングブレーキをかけると、空気圧で押し込められていたスプリングが開放され、その力でタイヤをしっかりおさえるのだそう。その圧縮空気が開放される音は、「プシュー」と大きな音だそうです。

「それとも、短くプシュ、プシュ、でしたか? それならばフットブレーキじゃないかと思います」と前出の人物。フットブレーキの場合はパーキングブレーキと逆で、ペダルを踏むと空気圧の力でブレーキがかかり、ペダルから足を離す、つまりブレーキを解放する際に、その圧縮空気が「プシュ」という音とともに排出されるといいます。

 また大型車では、エンジンブレーキを補助する排気ブレーキが解除される際にも、空気が抜けるような音がするそうです。

 ブレーキだけでなく、大型車ではクラッチ操作の補助のほか、トラックだとエアサス車の車高調整(エアサスペンションによる車高調整)、バスではドアの開閉や乗降時の車体傾斜など、空気の力を様々に利用しているというので、他にも随所で「プシュー」が聞こえるかもしれません。