小田急線民に『箱根そば』の「豆腐一丁そば」が30年愛されるワケ
食楽web
●小田急線を中心に展開するそばチェーン店『箱根そば』からコスパも見た目も大満足な夏メニュー「豆腐一丁そば」が今年も登場。初めて食べに行ってきた!
東京及び神奈川を走る小田急線を利用している人には非常に馴染みが深い立ち食いそば店『名代 箱根そば』では、7月18日より期間限定メニュー「豆腐一丁そば」の販売がスタート。お店では販売開始と同時に多くのオーダーが集まるなど、大人気を博している模様です。
販売初日の夕方には何と完売した店も。人気のほどが伺えます(食楽web)
写真を見ての通り、冷やし蕎麦の中心に豆腐を丸ごと一丁トッピングしたインパクト抜群の一杯は、既に発売開始から30年以上に渡って愛されている超定番。お店のメニューをこよなく愛する“箱そば好き”にとっては、夏の到来を感じさせる風物詩的な存在となっています。果たしてその仕上がり具合は如何ほどのものなのか。そして豆腐と蕎麦の組み合わせはアリなのか!? お店での実食で「豆腐一丁そば」、しっかり確認してまいります!
蕎麦に豆腐とシンプルな潔さが逆に良い!「豆腐一丁そば」
こちらが「豆腐一丁そば」590円(税込)。具材は絹ごし豆腐一丁に揚げ玉と鰹節、おろし生姜とわさびが添えられています。※『箱根そば本陣』(小田急線新宿駅)及び『箱根そば本陣 新宿御苑前店』での販売はありません
食券販売機でのオーダーから、1分も経たないうちに完成のお知らせが。出来上がりまでに時間をさほど必要としない構成とはいえ、さすがは立ち食いそばといったところです。
箸で持てる硬さだけあって、豆腐の味わいは濃厚
まずは、堂々の主役を張る豆腐から。絹ごしですが、箸で掴める硬さが備わっています。うーん、豆腐の味と密度が濃い! 普段はどれだけやっすい豆腐を食ってるんだと突っ込まれそうですが(汗)、ちゃんとした豆腐が備えている美味しい味をしっかりと感じることができます。
蕎麦は細打ち。風味と歯切れの良さが感じられる絶妙な茹で加減
細打ちの蕎麦は冷水でキリっと締まり、小気味の良い歯応えと蕎麦自体の美味しさが伝わってくる申し分のない仕上がり。濃すぎず甘すぎず醤油すぎず、出汁の効いたつゆとはもちろん相性ドンピシャ。揚げ玉の甘味、広めに削られた鰹節、の風味、そして刻みネギと、シンプルな具材にも隙がありません。豆腐もつゆの味わいが加わることで、より美味しく食べられます。
蕎麦に豆腐を絡めても、テイストは「蕎麦と豆腐」で変わりなし
これだけレベルの高い面々が揃っているとなれば、全てを一緒に食せば間違いなく美味しさが弾けるでしょうということで、蕎麦に豆腐とその他具材を絡ませながらいただきます。
うーん…。蕎麦は蕎麦、豆腐は豆腐で、交わるどころか適度な距離を置いた平行線を保ったまま。つゆと具材がお互いを繋ぎ止めているものの、それぞれの美味しさを引き上げるだけで一体にはなりません。なのに、蕎麦と豆腐を同時にいただくことに違和感は全くなく、不思議と美味しさが際立ってくる。なるほど、これが30年以上に渡って支持されてきた理由なのかと、かなりふんわりとした納得感を抱きながらつゆまで完飲してフィニッシュ。ごちそうさまでした!
まとめ
見た目と味のイメージが食前と食後でこれほどまでに変わらなかったメニューがあっただろうか…いやないと、違った意味で驚きの味わいだった「豆腐一丁そば」。もう本当に「麺つゆで蕎麦と豆腐を食べるとこんな味です」そのまんまでした。ここまでシンプル、至ってヘルシー、何なら家で普通に作れちゃう内容なのに、長年に渡って定番メニューとして成立&支持されているのは、やはり上質な蕎麦と豆腐、つゆの美味しさがあるからこそ。毎年楽しみにしているとか、シーズンに何度もリピートするとか、実際に食べてみてその気持ちになるほど納得のナイスな美味しさでした。
沿線にお住まいの方はもちろん、近隣からの遠征で食するのも大いにアリの「豆腐一丁そば」。提供は8月20日までとまだまだ余裕がありますので、公式サイトで『名代 箱根そば』がある小田急線の駅をチェックの上、ぜひお試しください!
(撮影・文◎河西まさあき)
●DATA
豆腐一丁そば
期間:2023年7月18日(火)~8月20日(日)
販売:『名代 箱根そば』全店舗
https://www.odakyu-restaurant.jp/shop/hakonesoba/hakonesoba/