フランス待望! 次世代のオリジナル原子力潜水艦3隻目が進水 特殊部隊の支援にも
1番艦「シュフラン」は起工から就役まで15年かかったとか。
姉妹艦は計6隻の建造を予定
フランスの国営造船企業「ナーバル・グループ」は2023年7月20日、シュフラン級原子力潜水艦の3番艦「トゥールヴィル」が進水したと発表しました。
シュフラン級は、フランス海軍が既存のリュビ級原子力潜水艦の後継として、建造を進めている次世代の攻撃型原子力潜水艦です。2000年代初頭に計画された当初は、バラクーダ級という名前でもありました。
シェルブールにあるナーバル・グループの潜水艦造船所から搬出される原子力潜水艦「トゥールビル」(画像:ナーバル・グループ)。
船体サイズは全長約99m、幅8.8m、喫水7.3m、排水量は浮上時が4700トン、潜航時が5200トン。乗員数は約63名で、ターボエレクトリック方式の原子炉を備え、ポンプジェット推進で最大速力は25ノット(約46.3km/h)とのこと。
武装は、艦首に装備した魚雷発射管から射出するF21有線誘導魚雷や「エグゾセ」対艦ミサイル、巡航ミサイルなどで、将来的にはUUV(自立型無人潜水艇)の搭載も検討されているそうです。
ほかにも、艦内にダイバーハッチ並びに水中ビークル(水中スクーター)の運用が可能なドライデッキシェルターを備えており、これを用いることで特殊部隊の隠密潜入も支援できるようになっているといいます。
なお、攻撃型原子力潜水艦のため、戦略ミサイル原潜(弾道ミサイル搭載原潜)のようなSLBM(潜水艦発射型弾道ミサイル)は搭載しません。
すでに1番艦「シュフラン」は就役済みで、2番艦「デュグアイ・トルアン」も2022年9月に進水、2023年下半期の就役を目指して艤装が進められています。
フランス海軍では、シュフラン級攻撃型原子力潜水艦を6隻整備する予定です。