7月6日にサービスが始まったテキスト共有アプリ「Threads(スレッズ)」の使い方を解説します(画像:メタ)

メタが運営するテキスト共有アプリ「Threads(スレッズ)」が、2023年7月5日(アメリカ時間)にスタートしました。筆者も含めて、Threadsのリリースを楽しみにしていた人たちはびっくり。なぜなら、メタはInstagramでThreadsへのチケットを模した動画を配布しており、そこには7月6日23時(日本時間)と記されていたからです。実際には、6日の午前8時頃(日本時間)にThreadsが利用できるようになりました。

メタのマーク・ザッカーバーグCEOは、自身のThreadsにおいて、開始4時間で登録者数が500万人を突破したことを報告しました。その後も急速な勢いで登録者数は伸び、約2日間で7000万の登録者数に到達したことを発表しています。

この好調な発進は、Threadsへの期待値の高さだけではなく、気軽に始めやすく使いやすいサービスだからだと思います。「やってみたいけれどよくわからない」「まだ様子を見ている」という読者の方々のために、Threadsとはどんなサービスか、そして始め方をお伝えします。

ツイッターとの違いは?

Threadsは、テキストをメインにしたSNSです。Twitter対抗サービスと言われるだけあってTwitterによく似ており、テキスト、画像、動画などを共有して交流します。テキストは最長全角500文字、画像と動画はあわせて10個、動画は最長5分まで投稿できます。自分の投稿に「返信」して、投稿を連ねることもできます。

投稿にはいいねや「返信」で反応できます。TwitterのRT(リツイート)にあたる「再投稿」、引用RTにあたる「引用」も用意されています。

Twitterを情報検索に使用している人も多いかと思いますが、Threadsの検索は今のところアカウント名だけに対応しています。ハッシュタグや本文のキーワード検索については、Instagramの責任者であるアダム・モッセーリ氏がThreadsに今後対応する予定だと投稿しているため、それまでしばし待ちましょう。

Twitterとよく似ているため、Twitterを使ったことがある人なら迷わず使えると思います。さらに、Instagramと似た機能も用意されています。投稿の下に表示される「いいね」数を人に見せたくない場合は非表示にできます。

また、自分にメンションできる人や投稿に返信できる人を「メンションした人のみ」などに制限したり、特定の単語を「非表示ワード」に設定してすぐに表示されないようにしたりといった安心安全対策も用意されています。16歳未満(一部の国によっては18歳未満)の利用者は、青少年保護のために「非公開プロフィール」が初期設定となっています。

開始にはインスタのアカウントが必要

それでは、Threadsの始め方を説明します。ThreadsはiOS、Androidアプリで利用するため、ストアからアプリをダウンロードします。同名のアプリがあるので、開発者名がInstagramであることを確認しましょう。


Threadsはアプリをインストールして利用します(筆者撮影)

Threadsは、Instagramアカウントで利用します。Threadsアプリをインストールして起動すると、すでにInstagramにログインしている人は、画面上にそのアカウントが表示されています。そのアカウントを使うか、別のアカウントでログインします。

もしInstagramアカウントを持っていない場合は、Instagramアプリをインストールして、アカウントを取得してからThreadsの登録を開始してください。Instagramアカウント1つに対して、1つのThreadsプロフィールを作成できます。複数のInstagramアカウントを持っている人は、アプリで一度ログアウトすると他のInstagramアカウントが選択でき、別のThreadsプロフィールを作成できます。

プロフィールには自己紹介文と自分のサイトなどへのリンクを登録できます。Instagramに登録しているものを引き継ぐか、新規に記入します。続いて、「公開プロフィール」にするか「非公開プロフィール」にするかを選択します。承認済みのフォロワーとだけやり取りしたい場合は、「非公開プロフィール」を選択します。

フォローするとどうなる?

続いて、Instagramアカウントでつながっているアカウントをフォローするか尋ねられます。フォローすると、相手にフォローしたことが伝わります。相手がまだThreadsを始めていない場合は、相手がThreadsを始めると「フォローリクエスト」としてあなたがフォローしていることが表示されます。フォロー関係を見直したいなら、まとめてではなく一人ずつフォローしていくとよいでしょう。これで、Threadsプロフィールの完成です。


フィード(Twitterのタイムライン)には、フォローしていないユーザーの投稿も表示されます(筆者撮影)

Threadsを開くと、フィード画面に他のユーザーの投稿が表示されます。フォローした人の投稿だけでなく、フォローしていない人の投稿も表示されます。フォローしているアカウントが少ない人ほど、知らない人の投稿が多く表示されるようです。フォローしていないアカウントのアイコンには「+」マークがついており、タップするとフォローするかを尋ねられます。

表示された投稿には、いいねや返信などで反応できます。フォローしていない人の投稿もあるため、非常ににぎやかに感じられるのではないでしょうか。広告は表示されておらず、「ユーザーが10億人に達するまで収益化を考えない」とマーク・ザッカーバーグ氏が表明しているため、しばらくユーザーの投稿のみを見られる状態です。

画面下のメニューでは、左から検索、投稿、アクティビティ、プロフィール画面を表示できます。

投稿するには、投稿ボタンをタップします。テキストを入力し、「投稿する」を押すと投稿の完了です。クリップボタンをタップすると、画像や動画を選択できます。


テキストは最長500文字、画像と動画は10枚まで投稿できます(筆者撮影)

プロフィール画面の右上にあるメニューボタンから、プライバシーなどの設定ができます。アカウントに関しては、項目を選ぶとInstagramアプリに遷移するので、そちらで設定します。

Threadsの利用をやめたいとき、Threadsのプロフィールを削除するにはInstagramのアカウントを削除しなければなりません。しかし、この仕様は現在検討中であると、アダム・モッセーリ氏はThreadsに投稿しています。Threadsの利用をやめたいときは、フォロワーを削除してプロフィールを非公開にしましょう。

インスタグラムとの違いは?

Threadsは、Instagramを利用している人は新規にアカウントを作成する必要がなく、Instagramで作ったフォロー関係を引き継げることから、新たにSNSを始めたときのような寂しさはありません。むしろ、「みんなここにいたんだ」と思うほど、Threadsのフィードは活発です。芸能人や有名人も続々と参入してきています。

Twitterの代わりとして使えるかという視点で注目されていますが、どちらかといえばInstagramを利用している人たちともっとカジュアルにやり取りができる場という印象です。友人の気軽な文章を次々に見たり、推しているインフルエンサーの投稿を「再投稿」で簡単にシェアできたりすることは、Instagramにはなかった交流です。

Instagramに写真や動画を投稿することに障壁を感じていた人も、テキストでちょっと書き込むなら簡単にできますね。まだスタートしたばかりで機能が少ないこともあり、使い方もシンプルなので、一度試してみてはいかがでしょうか。

(鈴木 朋子 : ITライター・スマホ安全アドバイザー)