宝塚記念に出走予定のユニコーンライオン(撮影:小金井邦祥)

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 6月25日に阪神競馬場で行われる宝塚記念(3歳上・GI・芝2200m)。豪華メンバーが集う春の大一番にユニコーンライオン(牡7、栗東・矢作芳人厩舎)が坂井瑠星騎手とのコンビで出走を予定している。

 ユニコーンライオンは父No Nay Never、母Muravka、母の父High Chaparralという血統の愛国産馬。

 19年に京都競馬場で行われた3歳新馬戦でデビューして勝利。同年の八雲特別(1勝クラス)、松前特別(2勝クラス)を連勝し、21年5月に4勝目を挙げOP入りを果たした。

 同年の鳴尾記念にて初めて逃げの手に出ると、後続を完封し重賞初制覇。続く宝塚記念でも道中ハナに立つと、レイパパレの追撃を振り切り、7番人気評価ながら2着に好走した。しかしレース後、脚元に故障発生。22年夏まで休養を余儀なくされた。

 プロキオンSで復帰を果たすと、同年秋の福島記念をトップハンデながら逃げ切り、2つめの重賞タイトルを獲得。一時は命も危ぶまれた状態からの復活に、管理する矢作師は「よくここまで復活してくれました。本当に嬉しいです」とコメントした。

 その後ジャパンCと京都記念を経て、初の海外遠征に挑戦。ランドウィック競馬場で行われた豪G1・クイーンエリザベスSに参戦し、世界のG1馬たちを相手に果敢な逃げで見せ場を作った。通算成績は26戦6勝。

 鞍上の坂井瑠星騎手とは2着になった21年宝塚記念を含む11度目のコンビ。昨年秋華賞でGI初制覇を果たすと朝日杯FS、フェブラリーSも勝利し、いま波に乗るジョッキーである。今年は海外遠征のためJRAで騎乗した日数は8日間減ったものの、49勝で全国リーディング7位の実績。所属する矢作芳人厩舎の管理馬で、悲願のGI制覇となるか。師弟タッグで挑むユニコーンライオンの走りに注目したい。