昨年のジャパンCを制したヴェラアズール(ユーザー提供:ミーシャポーシャさん)

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 史上初となる前走ダート出走馬の戴冠を目指し、ヴェラアズール(牡6、栗東・渡辺薫彦厩舎)とジオグリフ(牡4、美浦・木村哲也厩舎)が宝塚記念(3歳上・GI・芝2200m)に挑む。

 今年で64回目となる宝塚記念だが、前走でダートを走っていた馬の戴冠は一度もない。グレード制が導入された84年以降に限れば、前走ダート出走馬は6頭いるが、93年ホワイトアロー(前走摩耶S・9着)と12年エイシンフラッシュ(前走ドバイワールドC・6着)の6着が最高着順。馬券に絡んだこともない。

 ヴェラアズールとジオグリフはともにドバイワールドCからの臨戦となる。ヴェラアズールは13着に大敗したが、結果的にメイダンのダートが合わなかった印象が強く、参考外でいいだろう。一方のジオグリフは道中でキックバックを嫌がるなど、リズムの悪い走りで11着。サウジCの0秒2差4着が示すように、決してダートがダメな馬ではないが、現状では芝の方が安定して走れるようだ。

 昨年のジャパンC覇者と皐月賞馬。ともに“歴史的1勝”を手にする資格は十分に秘めている。