最終追い切りを行ったジェラルディーナ(写真左、撮影:井内利彰)

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 宝塚記念(6月25日・阪神芝2200m)のファン投票では3位の支持を受けているジェラルディーナ(栗東・斉藤崇史厩舎)。今朝22日はレースに向けた最終追い切りを行っている。

 強い雨が降るCW。ドンフランキーを引き連れて馬場へ入場し、こちらが先頭で相手が3馬身ほど後ろから追いかけてくる感じ。6F標識でのラップが17.6秒だったので、あまり速い時計を出してこないんだろうというのはこの時点で推測できた。その後も急激にラップが速くなることはなく、4コーナーを回るところでも15秒を切ってこない。

 すごくゆったりした感じで最後の直線に向いたが、そこからは一気にラップが速くなり、後ろから追いついてきたドンフランキーがラスト1F標識を過ぎたところで優勢になるシーン。遅れるのかな、と思わせつつ、そこまで本気で走っていなかったかのように、一気にスイッチを入れて、ゴール直前で形勢は逆転。1コーナーへ向かっていくところでは圧倒的に手応えが違っていたし、2コーナーを回るところではドンフランキーを突き放していた。

 時計は6F90.0~5F72.4~4F55.6~3F38.6~2F23.3~1F11.4秒。全体時計が遅いことに対して不安視する声も出てきそうだが、馬体のシルエットを見れば、決して速い時計は必要ない。むしろ、ゴールを過ぎてからの勢いは好調を示す動きに他ならないと思えるだけに、GIを勝ったこの舞台で牡馬相手でも、といったところだろう。

(取材・文:井内利彰)